0.5ミリ

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344020825
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

肉親もなく、流産をし、一生子供を産めなくなったサワは、介護ヘルパーとして老人とかかわることで、孤独を埋めようとしていた。「おじいちゃんと一緒に寝てあげて欲しいの」。派遣先の家族からの頼みごとを断れず、老人と添い寝をすることになったサワは、その夜思いがけない事件に巻き込まれ、職を失う。無一文になった彼女が日々の生活を営むために取った行動。それは、町で見知らぬ老人に声をかけ、無理やり世話をし、同居することだった。

著者等紹介

安藤モモ子[アンドウモモコ]
1982年生まれ。ロンドン大学芸術学部を次席で卒業。その後ニューヨーク大学で映画作りを学ぶ。帰国後、奥田瑛二監督、行定勲監督等の助監督を務める。2010年、監督・脚本を務めた「カケラ」でデビュー。同作はロンドンICAと東京で同時公開された。執筆やアートディレクター等多岐にわたり活動。『0.5ミリ』で小説デビューとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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taiko

51
訳ありヘルパーサワは、家もお金もなくなり、街で見かけた老人に取り入り、住み込みヘルパーとなる。…設定が興味深い。 そして、サワのヘルパーとしての実力が素晴らしい。生きるためとはいえ、老人達へは愛情を持って接している姿に、介護の本来の姿を見た気がします。サワの過去、マコトの生い立ちなど、細部にわたり細かな準備がされていて好みでした。 安藤ファミリーの才能に脱帽です。… 「クジラの葬式」は、舞台となるアパートと海の近くの家はとても魅力的ではあったが、ジョナサンを受け入れがたく、今ひとつでした。2018/08/01

りんご

35
「介護にまつわる」と書き出したら(なんかしょっぱい話か重い話か)と身構えそうですが、予想外な展開になりますよ。勢いがすげえ。介護、添い寝、ファイア!そして悲しく滑稽な老人たち。サワは寄り添っているようで「獲物を探」しているのだ。結末はどうなる?と期待値が上がりますが、最後は?飛ばないと思っていたものが突如翼を広げ、大空に消えたような気分。バサバサバサーさよならー。え?こ、これはなんだったの。2021/11/02

ふぅちゃん

20
映画化された、以外の予備知識なしで読み始め、読み進めていくうちに「主役はひょっとして…」と思って調べたらば案の定、安藤サクラ。しかも妹って。映画化ありき、キャスティングありきで書き始めた作品なのかもな。「0.5ミリ」も「クジラの葬式」も、主人公は利に敏い実際的な女性。やってることはほぼ犯罪なわけだが、なぜかどっちも嫌いになれないタイプだった。2017/11/09

けい子

15
私と同じ職業のサワちゃん。長い時間、かなり濃く、他人の家に入り込む仕事なのに食事すら一緒にした事がない。絶妙なバランスで家族と関わる。そうサワちゃんも言っています。自分の仕事を客観的に見られ、考える事が出来ました。 2017/05/29

青木 蓮友

14
(小声で)205号室の意味をどなたか教えてください、、「万引き家族」でのサクラさんの演技に度肝を抜かれたので、お姉さんの小説を。この映画は観ていないのですが、勝手にサクラさんを主人公に見立てて滑らかに読みすすめ。家事一切の描写が素晴らしいですね、気持ちがとってもいい。サワと口ばっかりの人との対比が鮮やか、人生は何をしたか、それにつくづく尽きると思いました。リリーのヒーラーの仕事の描写がじつに本質で清々しく、好ましく。とはいえ全体的には、とくに着地点は、今ひとつ共感はできなかったです。ちょっとむずかしい。2018/06/27

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