内容説明
この世界は終わらないし、世界の“外部”も存在しない。しかし、それは想像力が働く余地が世界から消えたことを意味しない。私たちは“いま、ここ”に留まったまま、世界を掘り下げ、どこまでも潜り、そして多重化し、拡大することができる。そうすることで、世界を変えていくことができる。リトル・ピープルの時代―それは、革命ではなくハッキングすることで世界を変化させていく“拡張現実の時代”である。“虚構の時代”から“拡張現実の時代”へ。震災後の想像力はこの本からはじまる。
目次
序章 「壁と卵」をめぐって―3・11から考える
第1章 ビッグ・ブラザーからリトル・ピープルへ(村上春樹という特異点;機能の言葉;ビッグ・ブラザーからリトル・ピープルへ ほか)
第2章 ヒーローと公共性(ヒーローという回路;怪獣たちの“戦後”;1971年のヒーローショー ほか)
第3章 拡張現実の時代(「12歳の少年」から「つながりの社会性」へ;キャラクターの透明度;コミュニケーションという疑似自然 ほか)
終章 石巻のリトル・ピープル
補論
著者等紹介
宇野常寛[ウノツネヒロ]
1978年青森県生まれ。評論家。企画ユニット「第二次惑星開発委員会」主宰。カルチャー総合誌「PLANETS」編集長。2008年に刊行されたデビュー作『ゼロ年代の想像力』(早川書房)は、現代の文化動向を日本思想史上に位置づけ総括するものとして高く評価された。11年4月より東京大学教養学部(駒場キャンパス)にて自治会自主ゼミ「現代文化論」を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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