ポロメリア

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344018358
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

過去も未来も愛してるけど、“今”が要らないんだ―。朝一番グランドの隅っこで校舎の4階から飛び降りた私は地べたに転がって、まだ生きている。その花の香りと、二度と戻らない日々の記憶。アーティストCocco、初の小説。

著者等紹介

Cocco[COCCO]
1977年、沖縄県出身。歌手(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優愛

78
「未来に夢はいっぱいある。過去に優しい想い出もいっぱいある。愛されてるし、愛してるさ。知ってるよ。全部大事だって知ってる。でも、"今"なんだ。"今"が要らないだけなんだ。今が、その"今"なんだ」明日のおやつが楽しみだし、いつかジゼルを踊りたい。だけど私には要らないものが多すぎる。窓枠を越えて両手を広げた。急がなきゃ、もう戻れないと知りながらあなたは傷だらけの身体で歩いてきた。ごめんね、痛かったよね。痛いって、私が言わせてあげたかった。泣かせてあげたかった。ありがとう、大好き。終始、涙が止まりませんでした。2015/11/18

きよた

31
これは歌手である「Cocco」が書いた作品で、シングルにもなっている『ポロメリア』という曲の小説バージョン。ある少女の物語ですが、100%実話と聞いて、切ない思いで胸がいっぱいになる。誰から見ても明るく、勝ち気な性格の彼女。明るければ明るいほど、強ければ強いほど、心の中の闇の部分に、誰も気付いてあげられない。本当はとても弱いのに…。気付いてあげたかったし、助けてあげたかった。そんな思いに駆られます。ラストの彼女の一言が、ラスト一行の言葉が、ずっと頭から離れません…。読み終えて曲を再生すると、もう涙モノです2017/05/29

いろは

26
著者であるCoccoは、歌手や絵本作家である以前に、摂食障害や自傷と戦っていたのは、皆さんご存知だろうか。きっとこの方は、感受性の微細な方なのだろうと印象を受けるが、作品を読んでみて、実際に見事な感受性で描かれていた。この作品の中では、いわゆる自殺が描かれているが、そんな暗さを感じさせないぐらいに、作品には学生時代のキラキラした感覚がふんだんに描かれている。しかし、最後の由希子の死が納得出来ずに終わった。あんなことぐらいで普通自殺するだろうか。それとも、著者ならではの斬新な自殺の描き方と考えるべきなのか。2018/12/01

志乃

26
再読。一見思い付くままに書いたようにみえて、とても緻密に組み立てられていると思う。でもCoccoさんはなんとなく、計算せず思い付くままに書いて成り立たせているような気がするけど。とにかく天才肌っぽい。思春期の危ういバランス。でも通常の少女から女への変化への戸惑いよりは由希子のそれは根が深い。感受性豊かな由希子が感じる不安は作中に細切れに散りばめられているけど、十三章の「夢」に大きく表れていると思う。愛されているけれど。愛しているけれど。それでも。十四章を読み終え、また一章に戻り、最後の二行に心が響いた。2015/01/05

きよた

24
これは歌手である「Cocco」が書いた作品で、シングルにもなっている『ポロメリア』という曲の小説バージョン。ある少女の物語ですが、100%実話と聞いて、切ない思いで胸がいっぱいになる。誰から見ても明るく、勝ち気な性格の彼女。明るければ明るいほど、強ければ強いほど、心の中の闇の部分に、誰も気付いてあげられない。本当はとても弱いのに…。気付いてあげたかったし、助けてあげたかった。そんな思いに駆られます。ラストの彼女の一言が、ラスト一行の言葉が、ずっと頭から離れません…。読み終えて曲を再生すると、もう涙モノです2017/03/01

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