内容説明
中谷ミカル。音楽雑誌の編集者。仕事に追われる日々のなかで、唯一の親友リョウが、この世を去った。最期の願いを託されたミカルは、代わりにブログを更新することになる。リョウの家庭に憧れていた孤独なミカルは、夫と息子に愛された親友をなぞり、葛藤しながらブログ日記を書き始めた―書き下ろし恋愛小説。
著者等紹介
桜井亜美[サクライアミ]
東京都生まれ。『イノセントワールド』で衝撃のデビュー。同作は映画化され、ベストセラーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シュウ
7
少し前半つまったのでどうかなぁと思いつつ読み進めたんだけど、なにか、生きることに対する立ち位置みたいなものがストレート語られていて、最後はなんか、明日から頑張らなきゃと思ってしまった。その後がどうなったのか、10年後の設定くらいで短編読みたいなぁ。。。「必要とされることを、必要とする。必要とされるから、自分を好きになれる。」「たいせつなのは、たのしさをかんじる心だよ。その心がキラキラかがやいていれば、まいにちがおまつりになる。まいにちがとくべつな日になる。そう、生きてほしい。」また読むかもなぁ。2012/09/09
uta
5
若者の生と性を都会的なエッジのきいた文章で書く作者が好きでした。 最近は恋から愛へシフトした感じがあり、正直文章の切れのなさに物足りなさを覚え、新刊を読まなくなりました。 久々に読んだ桜井亜美の新しい本は、柔らかに包み込まれるような話でした。読めて本当に良かった。 恋や結婚、仕事に疑いを抱いて、硬い気持ちの殻に閉じこもっちゃってる方にオススメです!2010/04/30
mayu**
4
ここ何年も読んでなかったけど、デビュー作からリアルタイムで読んできた作家さん。 今までとはちょっと違うなぁ。が第一印象。 男女のトライアングル。 それが壊れずにうまくいくわけない。 そう思いこんでるのは、リョウみたいなタイプだけ。 好き勝手やって、周り巻き込んで、結局笑ってごめんね。って言えるような。 人の事なんて考えてないくせに誰からも愛されるような人。 苦手なんだよね…リアルに身近にいるけど。2014/06/12
あおいたくと@灯れ松明の火
3
今までの桜井亜美の物語と少し違うような気がした。子供を持つ友達を見守っている独り身の人は、共感できる話のような気もする(←自分のことだけど)さびしいけど、あったかい気持ちになる、不思議な物語。2009/10/01
葉月文
2
死にゆく親友から頼まれたのは、幼い息子に宛てたブログの更新。いつか、もう少しだけ彼が大人になるまで、この空のどこかにまだ自分がいるのだと思わせて欲しい。親友への友情と、想い人への恋と、親友たちの息子への愛に揺れる孤独な女性の物語。ぬすんだのは、親友の幸せ。という帯のキャッチに惹かれて買ったものの、思っていた作品とは少し違っていたかな。とはいえ、短い中で綺麗に纏まってる一冊でした。個人的にはもう少しデティールが凝ってる方が好みだけど、そこは感性の問題かな。誰かを失っても、世界は明日は続く。再生と祈りの物語。2021/10/18
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