内容説明
「わたし、歌手になってお金を稼ぎます。早く家を出られるように」時は70年代、音楽プロデューサー、芸能プロ社長、ドラマ演出家、芸能記者…。暗い眸をした少女は、男たちの手によってトップアイドルに祭り上げられる。しかし、“禁断の愛”をきっかけに、その人生はねじ曲がり、芸能界から忽然と姿を消す。残された男たちの胸に広がる茫漠たる想い。マリちゃんの「真実」はどこにあったのか―?成長し続ける東京の街、活力に満ちた芸能界、欲望と希望の狭間で揺れる男たちを活写した、感動長篇。
著者等紹介
三田完[ミタカン]
1956年埼玉県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、NHKに勤務し、ディレクター、プロデューサーとして主に歌謡番組を担当する。2000年、「櫻川イワンの恋」で第80回オール讀物新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
わゆ
13
アイドルとして売り出されることになったマリちゃん。初主演のドラマがヒット作になり押しも押されぬアイドルとなった彼女を売り出す側、ゴシップを狙う側など彼女を取り巻く人間たちの視点で描かれた作品。堕ちるところまで堕ちてしまってもなお彼女の視点で描かれることがないので、本当はどんなことを考えてどんなことをしてきたのかいろんな想像が掻き立てられます。2015/10/13
とこっぷり
6
芸能界って自分をしっかり持っているか、しっかりした保護者がいるか、じゃないと虚像の世界に飲み込まれる。夢をうるアイドルでも所詮同じ人間。まりちゃんの人生があまりに切なかった。誰かまりちゃんを本気で助けてくれる人はいなかったのかなぁ。 ホームレスになるまでの人生も描いて欲しかった。2012/09/12
egg
3
マリちゃん!もお!何やってんの!…という気持ちになった。アイドルとしてデビューしたマリちゃんが、コロコロと転落して行く。ある事件を機に姿も消えてしまう。マリちゃん目線の描写がないので、彼女の考えなどは詳しく書かれていない。それでも最後に、彼女を支えていたのが何か分かり、得心。2011/12/11
mari
3
同じ名前なので親近感を持って。70年代一世風靡したアイドル〜と帯にあったので、天地真理をイメージしてあるかと思ってましたが。。エッセンスは入ってるかな〜。でもわりと重いお話。そのわりに軽く読めるのはマリアの心情がほとんど語られていないから?マリアがなぜ家を早く出たかったのか、ホームレスになるまでに何があったのか、もう少し深く知りたかったかな。2011/05/27
ウィン
2
一人の少女が芸能界デビューし、その芸能界という舞台で花咲き、そして枯れてゆく様を描いたもの。しかし、それにしても終盤でのマリちゃんの荒廃ぶりには驚いた。前半部分にはリアリティが感じられる一方で、後半部分はエンターテイメント的な読み方をするのが適しているのだろうか。少女の成れの果ては周りがそうさせたのか、お金欲しさに自ら堕ちていったのか。芸能界という一般市民にとっては謎に包ま割れたところを扱っているため、色々と興味深い部分が多かった。作詞提供依頼=賄賂という構図にはあのヘキサゴンの司会者が思い浮かんだ……。2010/09/29




