内容説明
死を目前にした少女が、心の拠り所の「先生」に宛てた一通の遺書。胸がヒリヒリする、儚く、せつない19年の生涯。初めて本気で人を好きになったとき、自分がエイズ感染していると知った―。援交、親との確執、中絶、エイズ…東京・六本木で開業する医師が見た、少女たちの壮絶な性の実態。
著者等紹介
赤枝恒雄[アカエダツネオ]
赤枝六本木診療所院長。1944年生まれ。東京医科大学卒業後、同産婦人科学教室入局。日本通信東京病院、立川中央病院の産婦人科部長を経て、77年、東京・港区に赤枝六本木診療所を開業。99年から六本木のハンバーガーショップで「街角無料相談室」を開設し、現在は都内のクラブなどで定期的に街角エイズ検査と女性健康相談を行っている。また、性病や中絶などから女の子を守るコンドーム「ガールズガード」も販売中。毎週月曜日深夜1時30分から2時までラジオ番組「ガールズガード女の子の保健室」(文化放送)にて性に関する疑問や悩みに答えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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もい!!
3
先輩に「来年の課題図書だよー」って勧められ、借りて読みました。彼女たちは私が想像してたのと全然違って、何も考えてないんじゃなかった。でも最後は多分どうにもならなくなってマヤみたいなことになる子もいたんだって思った。ちょっとエイズについても調べてみよう2015/11/15
銀雪
3
中学時代によく読んだ、月刊デザートの読者体験手記をもとにしたコミックみたいだなと思った。こういう、不良っぽい女の子とはあまり縁がなかったので、そういう子のブログなどを覗き見するような野次馬的好奇心で読んだ。私の恋愛経験とはまったく違ったので、「好き」「愛してる」と軽いノリで言われることなんかは、ある意味で羨ましかったりも。どこまでが実話なんだろう。駿介や、マヤの友達たちはどうしているんだろう。マヤの「人が好き」だという性格、もっと上手く活かせれば良かったのにね。マヤは人には恵まれていた印象が。2013/01/31
晴@カオス\(^o^)/
3
ある人のブログに書かれていてそれに影響されて読んだ。 決してHIVもエイズも他人事ではない。ふっと電車で「この中でHIVと診断された人がどれくらい乗っているんだろう」なんて考えたりもした。 ここにかかれているのは決して特異な人生のことではなく、今の世の中では悲しいことだが、わりと身近でよくあることだと思う。HIVの人のブログをよく読むが、今はHIVは慢性疾患や死なない病気とされている。しかし発症を抑える薬はひっくり返るくらい高い。 そしてそれを保険や障害者手帳を使わずに風俗で稼いで払おうとした少女。(2010/11/27
花紫
1
10代の『マヤ』が書いたにしては、文章がうまいと思ったら、そういう少女達のエピソードを著者が構成した本でした(『捧げる』だから当たり前か)。援助交際は売る側も買う側も逮捕しましょう。2012/09/22