みなさん、さようなら

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  • サイズ B6判/ページ数 332p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344014152
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

芙六小学校を卒業したのは全部で107人。みんな、団地に住んでいた。小学校の卒業式で起きたある事件をきっかけに、団地から出られなくなってしまった渡会悟。それを受け入れた悟は団地で友だちを作り、恋をし、働き、団地の中だけで生きていこうとする。「団地に閉じこもってたら、悟君の友だちは減る一方でしょ。さみしくない、そういうのって?」月日が経つにつれ一人また一人と同級生は減っていき、最愛の恋人も彼の前を去ろうとしていた。悟が団地を出られる日はやってくるのだろうか―。限られた狭い範囲で生きようとした少年が、孤独と葛藤に苛まれながらも伸びやかに成長する姿を描く、極上のエンターテインメントであり感動の物語。第一回パピルス新人賞受賞作。

著者等紹介

久保寺健彦[クボデラタケヒコ]
1969年東京都生まれ。立教大学法学部卒業。早稲田大学大学院日本文学研究科修士課程中退。進学塾に勤務する傍ら小説を執筆。2007年「すべての若き野郎ども」で第1回ドラマ原作大賞選考委員特別賞、「みなさん、さようなら」で第1回パピルス新人賞、「ブラック・ジャック・キッド」で第19回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞をそれぞれ受賞。『みなさん、さようなら』がデビュー作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

taiko

58
団地の中で暮らし、団地から出ることなく過ごした悟の物語。夢中で読みました。トラウマの怖さを感じます。団地という狭い世界での悟は、ホントに自由で、生き生きとさえしていて、それがものすごく切なかった。みんないなくなり、母とも分かれることとなって、最後に悟が決めたことで、ようやく終わったと、ホントの終りを見た気がしました。その後の悟を応援したいです。映画化されていたのですね。キャストを見て、濱田岳くんに、うーん。ちょっと違うイメージを持っていたかも。2015/10/31

Rey

46
濱田岳さん主演の映画がとても良かったので原作もということで手に取ってみた。映画は非常に原作に忠実に作られていたんだなぁ。結構な分厚さの作品だったけど、ネタバレ済みなのに夢中で読めた。切なくて暖かくてすごくいい作品だった。久保寺作品漁ってみようかな~ 2013/11/24

あー

20
団地から出ない、偉そうな男の子の話だと思っていたけど、思いの外深い理由があり、ゾッとした。最後は、ウルっとした。良かった。2015/10/08

reading

19
貴志祐介氏がエッセイのなかで紹介されていたので読んだ。設定が面白く、いろんな要素が盛り込まれた小説だった。早紀や師匠が去っていく状況が腑に落ちないような気もしたが。ヒーさんの視点では描かれなかったが、母としての気苦労は相当なものだったろうと思う。不条理な殺人、暴力というものがもたらす罪深さを感じた。 2014/10/30

ga-ko

18
中間はなかだるみしてしまって飽きてきたが、何故団地からでないのか、真相がわかってからは、興味深く読めた。トラウマというのは一時のことだけではなく 人の一生を左右する、特に子供の心は大人がしっかり守らねばならないと感じた。2015/09/28

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