内容説明
高虎は、歴史の日陰者となった。だが素朴な疑問がわいてくる。「ゴマスリ」だけで三十二万石の大名になれるのか?なぜ七度も主人を替えたのか?なぜ家康の信用を勝ち取ることができたのか?大名取りつぶし攻勢のなかで、なぜ生き残ることができたのか?これらの“謎”を、波乱に満ちた高虎の生涯で追いかけてみよう。人を誰も信じない家康の肝をつかみ、外様にして徳川の先鋒にまで昇りつめた男。乱世にも治世にも生き残る知恵と覚悟を活写。城・寺社史蹟一覧つき。
著者等紹介
小松哲史[コマツテツシ]
1943年東京都生まれ。早稲田大学政経学部卒。中学校教師を勤めたのち、アメリカ、カナダに渡る。帰国後、学習塾経営、通信社記者、雑誌ライターなど(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
79
高虎の城は良い。彼の評判は良くない。 ビジネス本書く筆者は、高虎の7度の”転職”を良し、とし、肯定的にとらえている。 わかりやすい歴史小説。 城巡りしてて、いいなあ、と思うと藤堂高虎作、ということが多々ある。 よって、作者に賛成。 彼はきっと悪くない。2021/07/06
鐵太郎
6
主君に誠心誠意仕えて評価を得て出世し、家中で一、二の地位を得て、主君が死ぬやその後継者の保護者を名乗って競争者を粛正して第一等の地位を得て、時至ると死んだ主君の子孫をもまた粛正した豊臣秀吉という武将は汚くはないのか。天下を取れば何をしても名君で、その死後に別な実力者に乗り換え、誠心誠意新しい主君に仕えた藤堂高虎はなぜ変節漢なのか。実のところ、若き日の秀吉があれほど陽性な人間でなければ、彼の生涯から見えるものは、大量虐殺と陰惨な裏切りと変節と粛正ばかりなのですから。という訳で、この本は藤堂高虎のお話です。2010/07/28
まる
1
藤堂高虎…知人の薦めで読みました 波乱万丈かつ、立派な武士 機をみる才能にも恵まれている。 しかし、なぜ有名では無いのか? ちょっと解らないなぁ。 2017/09/30
ciaociao
1
所々脚色もありますが、どちらかというとマイナー武将の藤堂高虎さんの小説の中では幼少期からをしっかり描写している小説だと思います。2013/03/15