内容説明
誠実な仕事ぶりを買われ総合商社・クロスレックスの取締役に就任した紺野昭次郎は、創業百周年パーティで、日本を代表するIT企業・エッジプラニングを率いる若き実業家・高階伸一から祝福を受けた。その会場で、高階に連れられてきた岸川結花と出会う。その夜を契機に、紺野と結花は、次第に深く愛し合うようになっていく。やがて結花は銀座の老舗クラブ“ノアール”に勤め始め、瞬く間にNo.1ホステスに上り詰める。二人を見守り続ける高階も、大きく事業を拡大させていった。密かに結花を愛し、彼女を立てた独立を誓う“ノアール”の黒服の長野浩一…。順風満帆に思われた四人の人生は、だが、企業に食い込む裏社会の存在に紺野が立ち向かおうとした時、大きくうねり始めていく―。
著者等紹介
山川健一[ヤマカワケンイチ]
作家。アメーバブックス取締役編集長。1953年千葉県生まれ。77年、「鏡の中のガラスの船」で群像新人賞優秀作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夜猫
1
結花と紺野さんの関係がなんか良いなぁと思う。紺野さんそこで退場するのかぁ、と驚いた。長野も最後で死んじゃうし。いまいち主人公が誰かというのがわからない小説だった。2015/06/10
qtu
0
とても、風俗や金融のことに細かく(詳細が正確であったかは、フィクションであるし、不勉強のためわかりません)つい最近の問題のように、身近な場面がたくさんあり、ひきつけられる。銀座で格上なのは何丁目、とりわけ何通り、老舗ビル、とか、興味深く読み進めた。今野と高階と長野が、ときどきどれが誰だかわからなくなった。フェレットのくだりは必要だったのかよくわからない。忘れた頃に、でてきた。逆に、それだけ夢中になったということか。2015/06/08
ふうか
0
銀座を舞台に 急速に発展した IT業界をからめて 社会の裏側をえぐりとって見せる作品だった。 つい最近、大手銀行の 暴力団への融資が表沙汰になったことを 思うとき おそらく そこへ至るには 命をかけた人がいたのではないかとさえ思われるほどリアルだった。 これから 社会へ羽ばたこうとする人には 暗い作品かもしれないが 銀座の夜の華やかさがせめてもの救いか…2013/12/08
リカーズ
0
経済界の裏を、銀座の夜をからめて描いた作品。あれこれ考えず、書いてある順に素直に受け入れていけば読みやすい。ラブストーリーを軸に、後半はサスペンスの要素が強くなってくる。愛だ恋だのくだりも、受け入れやすい表現で、きれいにまとめている。企業、経済のお話だが、理解するのが難しいような、専門的なことが何一つでてこなかった。一般レベルに落として書いたのだとすれば、なかなかのエンターテイメントだ。2006/06/20
HIMEば~ば
0
夜の果物金の菓子とてもいい言葉だと思った。2021/04/13




