内容説明
別れのあと、互いに連絡をとらずに７年が過ぎた。言葉が足りなかったために起こった、すれ違い。後悔の念は積もってゆく。時を超えて交錯する、恋人たちの運命―偶然が二人を再会させると、別離の日から男女がそれぞれに歩んだ日々が浮かびあがる。再会の７日間に奇跡は起こるのか？感動のラストシーンまで一気に読ませる、恋愛小説の傑作。男の視点を辻仁成が、女の視点を２００万人の韓国女性のファンをもつ、韓国Ｎｏ．１人気女性作家の孔枝泳（コン・ジヨン）が描く、愛のハーモニー。
著者等紹介
孔枝泳［コンジヨン］
１９６３年ソウル生まれ。延世大学英文科を卒業。８８年デビュー以来、韓国で若い女性に根強く支持される人気作家。２１世紀文学賞、韓国小説文学賞などを受賞
きむふな［キムフナ］
韓国の誠信女子大学と同大学院で日本文学を学んだ後、専修大学で日本現代文学を学び博士号を取得。母校などで日本文学を教える傍ら、日韓両国の文学作品の翻訳に携わっている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ラミウ
7
日本人と韓国人の恋愛、別れ、7年の時を経ての再会。辻仁成とのコラボ作。こちらは女の子の立場から描かれてる。悲しいスレ違い、横たわる国の歴史、若さとか恋心だけじゃ支えきれないもの。どちらも間違ってたわけじゃないから、悲しい。時の重みを感じるし、それでも尚お互いを忘れれられなかった二人の心に感じ入る。素直になってくれ。幸せになってくれ。「愛」という形のない存在に無力さややるせなさを覚えながら、切にそれを願わずにはおれない作品です。心的描写がとても綺麗で、心がきゅっとしました。2015/12/27
軟水
5
祝実写ドラマ化🎉 予告映像があまりに素敵だったから原作を先に。 日本人男性《潤吾》と韓国人女性《紅(ホン)》のラブストーリー…愛の回想。潤吾の人物像や二人の間に何があったのか、決定的な部分を避けたまま紅の独白で物語は進み、最後まで読んでも肝心な所はわからない。 日本と韓国という近くて分厚い壁が愛の前で口実になってしまったのがひどく悲しい。紅というひとりの韓国人女性が抱く複雑な日本への感情に、誤解していたと思う部分もあって…。その時、全てを裏切って選べるほどの愛。 著者の愛を伝える誠実さに胸を打たれた。2024/05/16
MURASAME
5
韓国人女性 紅と日本人男性 潤吾 辻仁成が潤吾編、孔枝泳が紅編のコラボ作。冷静と情熱～の韓国～日本版的な。冷静と情熱～より現実的な恋愛ストーリー。2016/04/19
調“本”薬局問悶堂
4
1冊は日本人男性の視点で辻仁成が、もう1冊は韓国人女性の視点から孔枝泳という、韓国で若い女性に絶大な支持があるという作家が書いたもの。 『冷静と情熱のあいだ』形式の日韓合作恋愛小説。 『冷静～』で仁成から読み満足してしまうという失敗をしたのでこちらから。私が作家を理解できないのか、翻訳の問題か、文化の違いか。小説を読んでいる気がしない、比喩に共感できない、読んでいて苦しかった。 翻訳の問題な気もしたが、他の韓国作家の本を読んだことがないので、比較対象なく、結論は出ず。 《20205月 登録》2007/07/17
aocchi
4
辻仁成編を読んでからこちらを読んだ。やはり両方を読んで良かった。女性の目線で書かれたものだが、リアルタイムでの絡みではなく思い出の中でのやり取りや心境の場面が多かったのでもどかしく少しイラッとする場面もあた。日本人はやはりおとなしい人柄が多いんだなと、改めて思った。韓国人の反日感情が庶民目線で書かれていて韓国人の感情を理解することが出来た。綺麗な表現と情景描写のためか、とても爽やかな気持ちで読了できた。7年間忘れられずに思い続けた二人の今後に幸多いことを祈りつつ。最後に愛は勝つ！（古っ）2018/03/26
