内容説明
性同一性障害に苦しむ麻衣は、見た目は女性だが、まだ本当の女に戻りきれていない。普通の恋愛を求め、出会い系サイトで知り合った男性とデートをするが、男性の部分に触れられ「気味悪い」と罵倒され、深く傷つく。失意の中、博多の男性とメールのやりとりのみでの恋愛が始まった。彼は麻衣の体のことも理解した上で愛してくれるのだ。性転換手術を受ける決心を固め、彼との結婚、そして新しい自分に夢をはせる麻衣だったが…。性同一性障害を克服した著者が、切ない純愛を綴る、自伝的恋愛小説。幻冬舎アウトロー大賞特別賞受賞作。
著者等紹介
藤沢さとみ［フジサワサトミ］
１９５９年４月１５日福岡県生まれ。品川区のコンピューター会社勤務
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感想・レビュー
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Maa
4
ほかの作家さんでトランスジェンダーに関して読んでいたので知識はあったつもりでしたが、現実的な目線で考えさせられました。わかってくれる友達がいて良かったです。そして結末はびっくり。メールでしかやりとりしていない人は信じちゃだめですよね…。ノリくんにしっかり向き合ってほしいです。2018/03/04
アクア
1
しゅうには何か裏があって、最後は裏切られると何か盛大に勘違いしていたので、結末には拍子抜け。性同一性障害の人の葛藤が描かれていて勉強になった。もしも身近な人に打ち明けられたら、私は恵子のような反応ができるだろうか。受け入れられる私でありたい。2016/08/21
Lulo
1
ガラケーの時代、出会い系の時代で古いなと思ったけど扱ってる問題がホット！すごく読みやすかったし、考えさせられるものもある。2016/07/23
キュウ
1
性同一性障害で心は女性、体は男性の方の女性としての物語。身体と心の性が違うことは｢本当の自分｣に感じられなくて辛いこと。理解してくれない人もいれば、同じ立場の友人や理解してくれる人達に支えられて前向きに性転換手術を考え｢本当の自分｣を実現出来たことが良かった。しゅうはどうなったのかな、空から見守る、とか夢の中だとしても亡くなってしまったみたい。だとしたらとても悲しいけど、麻衣も前向きな雰囲気で終わったので読後はスッキリ。2013/07/08
あおりんごあめ
1
性同一性障害の苦しみ。リアルな現状。体と心が別々で、受け入れられない辛さと悲しみをずっと背負って生きている人が、もしかしたら私の近くにもいるのかもしれないね。2013/02/15
