内容説明
神野亮司は幼い頃からある発作に悩まされていた。それは、身近にいる人の感情が爆発した時、その人間の見た光景が脳裏に浮かんでくるのだ。仕事上のミスをフォローしたのがきっかけで長谷川瞳と不倫関係になってしまった亮司は、ある日、得意先を訪れる途中で発作に襲われる。亮司が知覚したのはプレスマシンに挟まれて圧死する男が絶命する瞬間に見た光景だった。最後に見えた若い男の正体と現場近くに残されたカラスの死体の意味するものが結びついた時、亮司は身の危険を感じはじめる。すべては長谷川瞳との関係を清算することで終わるはずだったのだが…。第4回ホラーサスペンス大賞受賞。
著者等紹介
高田侑[タカダユウ]
1965年群馬県桐生市生まれ。法政大学卒。東京都内のソフトハウスでシステムエンジニアとして勤めた後、94年に群馬県へ戻る。現在は県内の金属材料メーカーの経理課に勤務。『裂けた瞳』で第4回ホラーサスペンス大賞を受賞し、デビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
なっち
44
高田侑さん2冊目。ジャンルがわからないストーリーだな…と思ったけど、ホラーサスペンス大賞をとった作品だったのですね。いろいろと詰め込んできた感はありましたが、亮司の性格を含めて嫌いじゃなかったです。高田さん、今はもう小説を書いていないのかな?出してる著書全て読破しようと決意しました。2021/07/15
らむり
30
面白かった。ホラーサスペンス大賞受賞作で、高田侑さんのデビュー作です。ちょっとグロい感動・官能物語です。2013/02/09
たぬ
18
☆4 高田氏8冊目。デビュー作だそうですね。ミステリー要素もあるけどホラー色のが強いです。すぐそこに来ているのはわかるのにはっきりとは見えない敵って怖いなあ。それが自分や自分の守りたい存在を殺そうとしている。錯乱してしまっても無理はないよね。長谷川瞳の深刻さが多少空回りしていた気がしないでもないけど幼女や子猫が狙われる場面は胸糞でした。2020/10/15
井戸端アンジェリか
16
ミステリなのかホラーなのか、電波君なのかエスパーなのか、全員が怪しいのと凄い秘密がありそうだから続きは気になった。抱き合った時相手の中に入り込んで自分で自分を抱く、衝撃的なセックスですか。凄い技だな~と変なところで関心してしまったけど、別に自分の喘いでる姿を客観的に見たくはないし、それはセックスと言うより究極のオナニーだと思うな。 なんかイラっとするんだよねエスパー亮司課長に。2015/10/30
アルカリオン
11
第4回ホラーサスペンス大賞受賞作。ストーリー展開にやや強引さはあるが、大賞受賞に値するクオリティ。「起承転結」のようなフォーマットを踏襲してきちんと書かれているという感じがする。ホラーなんで悲惨な話ではあるが、結末は救いのあるものだった。2021/05/20
-
- 和書
- おじいさんの小さな庭




