内容説明
鴨居玲にとって絵を描くことは、まさに「生きる」ことそのものであった。彼は生涯、自己にこだわり続け、自己の内面の弱さ醜さにひたと目を据えて描くことにより、人間存在の本質を透視した。大いなる自画像の画家鴨居玲、彼の人生は、絵描きの宿命の自覚と、現実の生身の自己との壮絶な闘いだったのである。
著者等紹介
牧野留美子[マキノルミコ]
青山学院大学大学院文学研究科修士過程修了。英文学、比較文学専攻。関東学院大学教授
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