内容説明
今、“取締役受難の時代”と言われている。このところマスコミをにぎわすのは、取締役の華々しさどころか、責任追求から引責辞任、果ては逮捕などというスキャンダラスな面ばかりである。こうした事件を通じて、改めて痛感するのは、取締役の責任の重大さである。とりわけ脚光を浴びているのが、「株主代表訴訟」によって浮き彫りにされる取締役の責任であろう。本書は、商法二五四条以下に規定されている「取締役」に触れたものではない。この「株主代表訴訟」が提示する観点から、取締役はどこまで責任を負わされているのかを、実例と分析によって実証しようとしたものである。
目次
プロローグ “取締役なんかになりたくない”という時代
1 株主代表訴訟は、こんな取締役に対して起こされる
2 株主代表訴訟におびえる取締役たち
3 取締役が責任を果たしていれば、株主代表訴訟は怖くない