内容説明
今世紀に入って8年近くが過ぎたが、産業や市民生活における災害事故は頻発し続けている。それも、単なる技術的欠陥や失敗ということでなく、複雑化した高度技術社会のシステム的要因に誘発されて発生したと思えるものが多い。われわれの社会の安全や安心を脅かす“災害リスク”を科学的に回避、低減するための技術であるリスクマネジメントが真に必要な時代となっている。本書は、この“災害リスク”を対象にした実践的なリスクマネジメントの考え方、方法論と具体的手法を体系的に学ぶための教科書として書かれたものである。
目次
1 変貌するリスク概念―新しいリスク学に向けて
2 リスクマネジメントの基礎
3 リスクの同定と分析手法
4 産業リスクアセスメントの実践
5 リスクアセスメント結果を用いたマネジメント
6 リスクコミュニケーション
著者等紹介
関根和喜[セキネカズヨシ]
1966年横浜国立大学工学部金属工学科卒業。1968年横浜国立大学大学院工学研究科修士課程修了(金属工学専攻)。横浜国立大学助手。1979年工学博士(東京大学)。1980年横浜国立大学講師。1982年横浜国立大学助教授。2000年横浜国立大学教授。2004年横浜国立大学安心・安全の科学研究教育センターセンター長(併任)。2008年横浜国立大学安心・安全の科学研究教育センター特任教授
ホルナゲル,エリック[ホルナゲル,エリック][Hollnagel,Erik]
パリ国立高等鉱業学校教授。Ph.D.、認知システム工学の研究に携わる
丹羽雄二[ニワユウジ]
1979年大阪大学大学院基礎工学研究科前期課程修了(物理系制御工学専攻)。関西電力株式会社勤務。1997年博士(工学)(京都大学)。2004年横浜国立大学助教授。2007年横浜国立大学准教授
高木伸夫[タカギノブオ]
1971年横浜国立大学工学部安全工学科卒業。1973年横浜国立大学大学院修士課程修了(安全工学専攻)。千代田化工建設株式会社勤務。1999年横浜国立大学非常勤講師。2000年システム安全研究所設立
北村正晴[キタムラマサハル]
1964年東北大学工学部通信工学科卒業。1970年東北大学大学院工学研究科博士課程単位取得退学(原子核工学専攻)。東北大学助手。1971年工学博士(東北大学)。1986年東北大学助教授。1992年東北大学教授。2005年東北大学名誉教授、未来科学技術共同研究センター客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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