出版社内容情報
近藤勇が宗家をつとめる試衛館に集う若き剣士たち。将軍上洛にともなう「浪士募集」の報せを受け、彼らもまた京を目指す。
試衛館の小間使いの少年・市之助の視点で描く、あたらしい“新選組”。子供たちがふれる初めての「幕末」としても最適。
内容説明
京はおれたちが守る!近藤勇と試衛館の面々は、将軍の上洛を機に結成される浪士組への参加を決め、京に旅立つ!
著者等紹介
小前亮[コマエリョウ]
1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。2005年に歴史小説『李世民』(講談社)でデビュー
遠田志帆[エンタシホ]
秋田県生まれ。イラストレーター。書籍の装画や挿絵などで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いこ
71
字大きいし、ルビいっぱいだし、遠田志帆さん(「屍人荘の殺人」の絵の人)の描く魅力的すぎる沖田さんの表紙を見て、即借りてきました。うわ~、これだったら私でも理解できる~。多分子供向けの本だけど、大人が読んでも楽しい。上巻・中巻と一気読みしてしまいましたもん。ただ、史実には忠実だけど、抜かしているところもあるみたいです。でも、入門書ならこれでもいいかな、という感じ。試衛館の小間使いをしている、11歳の市之助の目線から各人物が語られるのですが、これがもう魅力的で、沖田さんなんて素敵すぎて惚れそうになりました。2020/03/16
chiaki
39
地元図書館ではまだ入っていない新刊を、隣接する市外の図書館で手に入れ、思わず絶叫しそうになりました。児童書で新選組がどう描かれるのかとても楽しみでした!本書は、村田市之助という数え年11才の少年の視点から新選組が描かれる。新選組を描く数々の小説がある中で、ある程度の史実を知る者からすれば今一つ物足りないし、かと言って新選組入門として子どもが読むには説明不足な所もあり難しい気がします。物語としては、市之助と虎太郎の今後が気になるので続けて(中)を読みたいです!そして、読んだら沖田ファン増えること間違いなし。2019/12/05
陸抗
22
新撰組の話をきちんと読みたくなり、手に取りました。市之助という、架空の登場人物の目線から見た新撰組の動きは、大分読みやすかったでした。土方さんが穏やかな人物なのにはしばらく慣れなかったけど(笑)鬼の副長どこ行った。市之助自身が戦いに関して苦悩するのも、私は気に入った部分でした。2023/06/22
えみ
22
紅き血の花咲く前の薄紅色の蕾の章。上巻。誠の旗の下、義に生まれ、義に生き、義に散った新選組。そんな彼らを愛し、私の心の大半を捧げてきている新選組についての本であるという事とその美しさに思わず釘付けとなってしまった装丁に惹かれて購入。漢字にルビ、文字も大きく、内容も難しい言葉は使わないように配慮されていて、まさに児童書ではある。けれど大人でも歴史把握の駆け出し本として、物語として十分楽しめる。近藤の庇護の下で暮らしていた村田市之助少年の目線で語られる新選組戦記。今回も時代が咲かせた狂い咲きの徒花を愛でる。2020/05/02
小雀✡ずーっと積読減強化月……
19
児童向けだとしても、表紙絵と戦記と言うタイトルから読まぬ訳には行くまい!と手に取る。両親を亡くし試衛館に身を寄せる少年・市之助の目線で綴られていく。話は大雑把だし、ツッコミ所も満載だし、何か足らないと思ったらサノが居ない…山崎クンも居ない…アレ?島田魁は??何故だ?!忘れたのか? 新選組戦記と言うより、幕末を通じて少年・市之助の成長を見る物語の様です。 血生臭くない新選組w2020/05/12