出版社内容情報
とあることから親しくなった遠山あおばと成沢椰。二人は森の中で、オオタカの巣とそのヒナを発見する。大興奮のあおばと梛。このことは二人だけの秘密にして、ヒナの成長を見守ろうと約束するのだが……。
内容説明
これといった取り柄もない、どこにでもいそうな普通の小学6年生、遠山あおばと、家業の刀鍛冶に憧れ、女性刀匠になることを夢見る成沢梛。とあるきっかけから親しくなった二人は、森の中で、偶然オオタカの巣を発見する。しかも、巣の中には小さなヒナの姿も。大興奮のあおばと梛。このことは二人だけの秘密にして、ヒナの成長を見守ろうと約束するのだが―。
著者等紹介
にしがきようこ[ニシガキヨウコ]
愛知県名古屋市生まれ。2000年毎日児童小説コンクール優秀賞受賞。第8回日本児童文学者協会・長編児童文学新人賞受賞。受賞作『ピアチェーレ 風の歌声』(小峰書店)で、第21回椋鳩十児童文学賞受賞。『川床にえくぼが三つ』(小学館)で、第65回小学館児童出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
71
児童書。YA。小学6年のあおばはバードウォッチングが趣味の祖父と一緒に山に入る。祖父より早く鳥を見つければお小遣いが貰えると喜んでいたが、山の中で出会った同級生の梛(なぎ)に冷笑され面白くない。梛は両親の仕事「刀匠」に憧れ、自分も将来は刀鍛冶になりたい。ふたりは山の中で偶然にオオタカの巣を発見した。密猟者の影に不安になり祖父に助けを求めると、多くの支援者が集まった▽将来の夢への不安や、夢に反対されることへの恐れなどを描く。オオタカの雛に、ふたりの名前からとって「アオナギ」と名付け見守る。2023年発行2025/03/30
雪丸 風人
15
主人公は本気になれるものが何もない小学6年生。まわりの子との温度差に焦りを抱いていた彼が、夢に真っ直ぐな少女や、世にも珍しい生き物などと関わるなかで、とことん熱くなれる道を見つけていくストーリーです。ちょっとした非日常体験を重ねるうちに少年が磨かれていく流れ、好きだな~。彼が真剣さを見せるくだりなんて、心から応援したくなりましたよ。物語に刀鍛冶が絡んでくるところも新鮮で良かった!都市部ではなかなか味わえない世界を体感させてくれる作品なので、とくに都会っ子に薦めたくなりますね。(対象年齢は11歳以上かな?)2023/11/27
taverna77
4
2025年都立高校入試の大問3出典本。通読すると、児童文学らしく教訓めいたものがたくさん出てくる。最高に素晴らしい物語。3か所くらいで涙しました。自然に帰りたい。大人なんてやってられないぜっ!Back to the pure!!2025/03/01
gotomegu
3
図書館。司書さんのおすすめ。青梅の二俣尾あたりを舞台にしているのかな?岡山から引っ越してきた若い刀鍛冶夫婦が出てくる。高水山っぽい神社、渓流沿いの遊歩道とか、知っている景色が出てきてうれしい。しょっちゅう止まる電車とかJR青梅線そのもの。動物を守ること、野営など、屋外では知りえない体験が描かれている。子どものころにこういった小説と出会えると、視野が広がりそう。2025/03/29
ひらひら
2
爽やかで清々しい物語。森の空気が伝わってくるようで、読むのが楽しい。2024/10/14
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- 和書
- 四季吟詠句集 〈18〉