出版社内容情報
とあることから親しくなった遠山あおばと成沢椰。二人は森の中で、オオタカの巣とそのヒナを発見する。大興奮のあおばと梛。このことは二人だけの秘密にして、ヒナの成長を見守ろうと約束するのだが……。
内容説明
これといった取り柄もない、どこにでもいそうな普通の小学6年生、遠山あおばと、家業の刀鍛冶に憧れ、女性刀匠になることを夢見る成沢梛。とあるきっかけから親しくなった二人は、森の中で、偶然オオタカの巣を発見する。しかも、巣の中には小さなヒナの姿も。大興奮のあおばと梛。このことは二人だけの秘密にして、ヒナの成長を見守ろうと約束するのだが―。
著者等紹介
にしがきようこ[ニシガキヨウコ]
愛知県名古屋市生まれ。2000年毎日児童小説コンクール優秀賞受賞。第8回日本児童文学者協会・長編児童文学新人賞受賞。受賞作『ピアチェーレ 風の歌声』(小峰書店)で、第21回椋鳩十児童文学賞受賞。『川床にえくぼが三つ』(小学館)で、第65回小学館児童出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雪丸 風人
14
主人公は本気になれるものが何もない小学6年生。まわりの子との温度差に焦りを抱いていた彼が、夢に真っ直ぐな少女や、世にも珍しい生き物などと関わるなかで、とことん熱くなれる道を見つけていくストーリーです。ちょっとした非日常体験を重ねるうちに少年が磨かれていく流れ、好きだな~。彼が真剣さを見せるくだりなんて、心から応援したくなりましたよ。物語に刀鍛冶が絡んでくるところも新鮮で良かった!都市部ではなかなか味わえない世界を体感させてくれる作品なので、とくに都会っ子に薦めたくなりますね。(対象年齢は11歳以上かな?)2023/11/27
ブブジ
0
主人公2人それぞれが小6にして将来の進路を決めるというのはちょっと現実離れしているかなとは思うし、1つの作品に刀匠とオオタカの自然保護のテーマの両方は重過ぎるというか、もったいないというか...。それでも主人公二人+友人のやり取りはそれぞれの性格を生き生きと描き出していて、この作家さんのこれからが期待できる作品でした。2023/12/11