出版社内容情報
華やかなクジャク、鮮やかな紅色の鶯、人の秘密をささやいてくれる鳥をはじめ、薄い翡翠色の目をもつ猫、狩人がねらう謎の猛獣、さらに、犬や蛇、亀など、世界各地の動物にまつわる、不気味で不思議な物語9篇を収録。妖しくも美しいカラーイラストが作品を彩り、時空を超えた恐怖の世界へといざないます。読んで、絵を鑑賞して、物語の怖さを二度味わえます。
『妖花魔草物語』につづく、廣嶋玲子×まくらくらま作品第二弾!
内容説明
クジャク、猫、鴬、犬、ささやき鳥、鹿人、蛇、黒狼、亀、妖しきものたちの物語に、人は心を囚われる。
著者等紹介
廣嶋玲子[ヒロシマレイコ]
横浜生まれ。第四回ジュニア冒険小説大賞の『水妖の森』(岩崎書店)でデビュー。『狐霊の檻』(小峰書店)で「第34回うつのみやこども賞」受賞
まくらくらま[マクラクラマ]
「埃臭い画」をテーマに、デジタルとアナログを併用しながらヨーロッパアンティークを彷彿とさせる作品を制作している。フェリシモやWB(ハリー・ポッター)との商品コラボ等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バニラ風味
11
美しい装丁。そして、毒があったり、ヒヤッとするお話たち。さいごのカメに救われる話に、こちらが救われた。2025/05/26
hannahhannah
8
『妖花魔草物語』の廣嶋玲子によるダーク・ファンタジー。今回もイラストは、まくらくらま。前作も子供向けとは思えないくらいエグい内容だったが今回の狂気度、残虐度はそれ以上。容赦なく後味悪い話が多い。欲望、復讐、妄執、恐怖の臭いが立ち込めている中、最後の話は救いがあった。2025/05/28
金色
4
どれも良かった! ファンタジー好きな人はぜひ読んでもらいたい。殺された孔雀が残念。2025/05/25
鳩羽
4
アッダーマ国の王女クマラは、女奴隷の話を聞いて珍しい孔雀を手に入れる。雛から育てて、美しく育った孔雀はクマラに懐くが、クマラの花婿が訪れた時…。(「王女とクジャク」)古今東西、いろんな国を彷彿とさせる場所を舞台に、不思議で魅力的な鳥や恐ろしい獣が登場する話の短編集。朝読書にぴったり?な文量と異世界感、没入感、というか、気軽に読めるけど結構入り込むことができてよい。鬼遊びのシリーズでも思ったが、物語による気分転換というか、そういうのを特に感じる。「紅鶯」の空木がかっこいいです。「ディロン家の犬」も良かった。2025/05/22
いなこ
3
今作は妖しい鳥と魔の獣が織りなす9話。人の欲が身を滅ぼす。また、恨みを買い復讐される。それらの様は、絵も相まって奇々怪々さを増し、ぞくっとさせられた。ただ、生物を慈しめば伝わることもあるのだ。2025/05/29
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- 和書
- 待ち伏せる明日