出版社内容情報
テストに通らず、補助犬になれずにいたチェスターは、自閉症の少年ガスが暮らす家に迎えられることに。何とかガスの助けになりたいと願うチェスターだが…。落ちこぼれチェスターと孤独な少年の密やかな友情の物語。
内容説明
補助犬になれなかったチェスターと自閉症の少年ガスとの静かな友情の物語。
著者等紹介
マガヴァン,ケイミー[マガヴァン,ケイミー] [McGovern,Cammie]
作家。十代向けの作品を多く発表している。特別なケアを必要とする子どもたちのための放課後プログラムを運営するWhole Childrenの立ち上げメンバーでもあり、積極的に活動している。マサチューセッツ州アマーストで、夫と障がいをもつ息子、イーサンをふくむ三人の子どもと暮らしている
西本かおる[ニシモトカオル]
東京外国語大学卒。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケロリーヌ@ベルばら同盟
62
優秀な盲導犬を母に持つチェスターは、きょうだい達と、立派な補助犬となることを目標に、訓練に励んでいましたが、あまりの賢さと繊細さが仇になり、最終テストで失格となってしまいました。補助犬を必要とするパートナーに選ばれない代わりに、ガスという男の子がいる家庭に引き取られ「犬の仕事」を果たすことになりましたが…。心優しい若い犬の視点で紡がれるこの物語の作者は、自閉症の息子さんを持つお母さん。生き辛さを抱えた少年と挫折を知る犬が、言葉ではない会話で心を通わせて行くストーリーに、作者の祈りと願いを感じました。2022/09/18
あーちゃん
24
犬の気持ちを分かってあげて...(っ'ヮ'c)2021/11/13
マツユキ
15
まめふくさんの絵に惹かれて。介助犬になれなかったチェスターは、自閉症の少年ガスの一家に引き取られるが…。チェスター目線で語られていたのは予想外でした。ガスを助けようとするチェスターが健気で、周りに伝えられないもどかしさが痛いほど、伝わってきました。犬と人が気持ちを伝えあえる、ファンタジーなんだけど、真実でもあるような気がします。外を出たら色な人がいるけど、誰と繋がるのかはわからないのが、また面白い。前向きに、気長に。2023/10/07
mntmt
14
犬は賢いなぁ。ヒトの言葉もきっと理解してる。犬の目線で描かれているところが良いです。2022/02/12
joyjoy
13
補助犬になりそびれたチェスター、自閉症児ガスのパートナーとして役に立とうと健気に奮闘。言葉が伝わらないもどかしさもあるが、言葉が通じない、使えない状況でも伝わるものがたしかにあることを教えてくれる。チェスターの気づいた副業「ぼくがそばにすわって、前向きなことを考えていれば、その人に伝わっていく」、自分も副業にしたい。「ぼくが答えを教えたり、なにかしゃべるようにせかしたりは、しないつもりだ。何を言うかは自分で決めなくちゃいけない。…大事なのは、助けを必要としているときに助けること」これも心に留めておきたい。2023/01/11