内容説明
もも子さんは、駅長さん。いってらっしゃい!おかえりなさい!今日も、みんなの駅をみまもります。人と人とがささえあって生きてゆく。とても、だいじなことだけど、ちょっとわすれていませんか。この物語には、たいせつな『やさしさ』がいっぱいこめられています。
著者等紹介
はまみつを[ハマミツオ]
濱光雄。1933年長野県に生まれる。信州大学教育学部修了。日本児童文学者協会会員。「とうげの旗」創刊に参加。信州児童文学会会長、「とうげの旗」編集長を歴任。64年『北をさす星』(信濃教育会出版部)で信州児童文学会作品賞受賞、79年『春よこい』(偕成社)で第9回赤い鳥文学賞受賞、82年『レンゲの季節』(小峰書店)で第5回塚原健二郎文学賞受賞。『赤いヤッケの駅長さん』で第37回産経児童出版文化賞受賞。2011年没
岡村好文[オカムラヨシフミ]
1944年長野県に生まれる。グラフィックデザインの仕事を経て、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
58
良かったです。郷愁を誘うあたたかい物語。年末を迎えた雪国の村の小さな駅。たった一人で働く女性駅長さんは、かつて機関車の運転士だった夫を亡くしていた…。駅を訪れるのは郵便配達のおじいさん、行商のおばあさん。お国言葉で語られる何気ないやりとりがとてもいい。雪国の暮らしは厳しいけれど人びとの絆があたたかいのだ。ラストはちょっと幻想的。切なくも優しい。2019/11/03
ぶんこ
35
雪国の駅長さん1人だけのうさぎ駅の一日。大雪警報の出る中でも人々の暮らしは続き、郵便を届けるおじいさんが与える喜びの深さが伝わってきます。急病人が出た時の村の人々の結束の強さも素晴らしく、一日に起こる様々な出来事に、助けあって生きていく人のさりげない思い遣りが感じられました。機関士だった夫を雪崩事故で亡くした駅長さんの夫への思いにウルッとくるラストでした。2019/11/18
7petit
7
「うさぎ」駅は雪国の小さな駅。もも子駅長さんは、人と人との心をむすぶ道である、みんなの駅をみまもります。雪に立ち向かって生きる人たちの1日、もも子さんにとって大切な1日を描いた素敵なお話です。冬に是非読んでもらいたいです。装丁にもあたたかさが感じられます。高学年さんに。2014/05/07
ヒラP@ehon.gohon
5
雪国の駅長さん一人の駅の物語です。 ご主人を雪崩で失った奥さんが一人で切り盛りする過疎村の駅。 冬の雪国の過酷さと、過疎化進む中で残された濃人社会の問題が、人情味ある温かみある物語にまとまっています。 物語として読んでしまうとあっけないのですが、人と人との絆、若者たちに取り残された村の厳しい現実が、みごとに結実していると思いました。 子供向けの物語ですが、この中にはいろいろな問題提起があると思います。 2014/11/29
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