内容説明
いたいほど晴れあがった空、こころさわがせる雨、しずかな雪のふる音、木々の葉におどるひかりの風、あのころとおなじように、時間がゆきすぎる。きみと過ごした時間は、もうもどってこない。いま、ふと思う。あの時のことを。画家の飼い猫、チャッピーと家族との日々をあたたかなまなざしで描く。
著者等紹介
ささめやゆき[ササメヤユキ]
1943年東京生まれ。『ガドルフの百合』で小学館絵画賞受賞。『真幸くあらば』で講談社出版文化賞さしえ賞、『あしたうちにねこがくるの』で日本絵本賞、『彼岸花はきつねのかんざし』で赤い鳥さし絵賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
106
【猫本を読もう 読書会】 ささめやゆきさんの愛猫チャッピーと家族との日々が、静かな時間の流れのなかで描かれています。しずかに降り続ける雪を夜の窓からじっと見つめるチャッピーの姿.....何を想うのだろう......私のところにいた猫たちも物思いにふけることがあったのだろうか....「ほんとうは、そばにいるだけでよかったのだ。それが幸せだったのだ。」猫たちはどう思っていたのだろう?幸せだったのかな?なにか物足りなさに物思いにふけるようなことはなかったと願わずにはいられません。2019/02/20
seacalf
51
偶然にも妻が小学校の頃から暮らしていた猫と同じ名前だったので思わず手に取った。妻の実家に遊びに行っていた頃は既に高齢のおばあちゃん猫だったが、今でもチャッピーの思い出話はよく聞かせて貰う。本編ではささめやさんのチャッピーとの日常のシーンを子猫時代から振り返りながら描かれる。夜、ひとりで絵を描いているとじっと見てきたり、二ヶ月ぶりにパリから帰ると転げ落ちるように降りてきたり、人差し指を向けると何かを確かめるように頭を押し付けたり。様々な仕草に微笑ましく頁をめくる度に自分たちそれぞれの猫たちとの思い出が蘇る。2022/01/26
Maiラピ
28
おススメ大人の絵本。ささめやゆき氏の飼い猫だったチャッピー。時間はしずかにながれていく――。小学生だった娘は大人になり、あどけなかったチャッピーも年老いていく。夜のアトリエ、しずかにふりつづく雪の窓辺、家族とともに過ごした愛おしい時間が繰り広げられます。“ただそこにいるだけで、よかったんだ。”昨日、手術が成功して、麻酔にも克って目を覚ましてくれたうちのうさぎさん。本も映画も手につかない年末年始でしたが、昨日から 今日にかけて私も復活!!(^^)!と思いました。でもね、また再発しました(;_:)辛い。。。2012/01/05
ヒラP@ehon.gohon
17
猫好きの人にはグッと来るような、愛猫チャッピーと作者の生活が垣間見れて、微笑ましい一冊です。 ささめやゆきさんの絵本に温もりを感じている自分なのですが、ささめやさんがおじさんであることをカミングアウトした絵本としても印象的です。 さりげない猫の一生が、ささめやさんの生活も教えてくれました。2018/06/23
おはなし会 芽ぶっく
15
一緒に暮らした愛猫を思い出しました。生活の一部というより家族なんですよね。ささめやさんの愛猫チャッピーも家族として愛されていたことがわかる絵本です。 『大人が読みたい絵本500』 https://bookmeter.com/books/10792865 で紹介されていた。【泣きたいとき】2018/09/16