内容説明
1815年10月のある夕ぐれどき、疲れて腹をすかせたひとりの男が歩いてディーニュの街にやってきた。男の名は、ジャン・ヴァルジャン。どの店からもことわられ、食事も寝る場所さえもあきらめかけたとき、1軒の家が扉をあけた。男は、ひらきなおって、いった。「わたしは監獄から出てきたばかりです!19年のあいだ、トゥーロンの監獄にいた」家の主人、司教のミリエル閣下はおどろきもせず男をむかえいれ、美しい銀の燭台をふたつ出して、もてなした。つぎの早朝、その恩をふみにじるようにもと囚人は銀器を盗んで、こっそり逃げだしたのだが…。
著者等紹介
ユゴー,ヴィクトル[ユゴー,ヴィクトル][Hugo,Victor]
1802~1885。フランス最大の詩人であり、今も国民的英雄とうたわれる文豪(詩人、劇作家、小説家)。詩には『静観詩集』をはじめ多くの作品があるが、当時最大の文学ジャンルであった演劇でも、『エルナニ』で古典派からロマン派の時代到来を告げた。また小説の代表作に、寺院の鐘つき男カジモドの物語『ノートルダム・ド・パリ』、『レ・ミゼラブル』があり、ともに19世紀から現代にまで続くロングセラーとなっている
デュボワ,ジェラール[デュボワ,ジェラール][Dubois,Gerard]
1968年フランス生まれ。パリのL.E.I.リュ・マダムとエコール・エスティエンヌでグラフィックデザインを学び、卒業後の1989年、北米に活動の拠点を移す。フランス大使館でのグラフィックデザインのアドバイザーを皮切りに、イラストレーターとして、ニューヨーク・タイムズ、タイム、ル・モンドをはじめ多数の高級紙誌で活躍。ニューヨーク、パリ、モントリオール、トロントでは個展も開催し、絵本作品も多数
河野万里子[コウノマリコ]
1959年、父の転勤先の大阪で生まれ、主に東京と横浜で育つ。上智大学外国語学部フランス語学科卒業。会社勤務を経て、1989年、雑誌「翻訳の世界」翻訳奨励賞最優秀賞受賞を機に、英語とフランス語の小説や絵本などの翻訳に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ごへいもち
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あおい
おはなし会 芽ぶっく