内容説明
幽霊は野山を吹きわたる風のようにひゅうひゅうと泣いた。『月の笛』にまつわる今と昔の物語。
著者等紹介
武鹿悦子[ブシカエツコ]
東京に生まれる。詩集に『こわれたおもちゃ』(国土社)第6回赤い鳥文学賞特別賞、第6回日本童謡賞、『ねこぜんまい』(かど創房)第30回産経児童出版文化賞、第13回日本童謡賞受賞などがある
東逸子[アズマイツコ]
東京芸術大学美術学部卒業。卒業制作作品を含む絵本出版をきっかけに、エッチング(銅版画)作品で仕事を始める。以後、ドローイング、造形などでも作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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花林糖
15
(図書館本)少年(潮)が偶然出会った幽霊の笛を取り戻す物語。設定は雰囲気も好みで読みやすかったけれど、少し物足りなく残念。東逸子さんの表紙絵と挿絵は◎。2019/11/20
おゆ
6
正直タイトルと装画の美しさに期待したようなお話とは違ったし、児童書にしてももう少し細やかな描写が欲しかった。けれど潮の寂しさが星丸に重なり千菊も呼び寄せたように思えて、大人読者としては様々に感じるところがあった。スクネ坊と潮が師弟というよりも親子に見えるあたり、思えば月の笛をめぐる冒険も母子の転居そのものも亡き父親の導きだったように思えてならない。お父さんはきっとスクネ坊のように手本を見せたり、旅立つ潮を見守ったり、お母さんを守れる強い男になれって励ましたかったんだろうな。ひとり千菊を思うと切ないです。2016/11/11
頼ちゃん
5
細かいところはいろいろ疑問点はあるが、全体としては面白かった。最初に出てきた同級生2人があれだけ?元の家に戻るのではなく、今の場所で生きていくのかと思った。2023/07/19
花々
4
家伝の笛を奪われ無念の死を遂げた幽霊から、笛を取り戻してほしいと頼まれる少年の話。児童書らしい不思議な世界感を満喫。2013/11/03
糸車
4
5月の「子供の本の読書会」用の本。長いお話を子供用に短くした本がありますが、登場人物の行動の意味や、感情をもっと書き込んで欲しいというか、最初から最後までだーーっと駆け足で終わった感じがして消化不良を起こしてしまった。挿絵がとても美しく、空白を埋め合わせてくれた。(イラストレーター東さんはやなせさん主催の「詩とメルヘン」の雑誌投稿の頃から知っていたので、ご活躍が嬉しい。さすがの美しさ)2013/05/17
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