出版社内容情報
明治の初め、長崎で女性シェフをめざそうとしている少女リンがいた。足をひっぱられたり、馬鹿にされたりしながらも、料理の戦いで人一倍頑張る当時の少女の真の強さを描いた傑作。 小学校高学年~中学生
内容説明
おとっさま、おとっさま、うちも、本当は、料理人になりたかよ。おとっさまのごたる…。明治のはじめ、長崎の街に一流のシェフをめざすひとりの少女がいた…。
著者等紹介
堀直子[ホリナオコ]
群馬県に生まれる。昭和女子大学卒業。『おれたちのはばたきを聞け』(童心社)で、日本児童文学者協会新人賞受賞。『つむじ風のマリア』(小学館)でサンケイ児童出版文化賞受賞。長崎県在住
中釜浩一郎[ナカガマコウイチロウ]
1965年、鹿児島県に生まれる。自宅、荻窪よみうり文化センター等で、絵画教室をひらくほか、児童書や専門書など幅広い分野でさし絵を手がけ、活躍中
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感想・レビュー
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seraphim
12
舞台は明治期の長崎。仕出し料理屋の娘、リンが一人前のシェフを目指すお話。父を突然亡くし、母と妹たちとの将来を憂いた時、リンは幼い頃からの夢である、父のような西洋料理の料理人になることを目指す決意をする。当時の少女が世間の人たちに認められるようになるには、並大抵の努力ではかなわない。リンのひたむきな姿がよかった。少し、都合が良すぎると思ってしまうところもあったが、まずまずの内容。ただ、個人的にはそれほど惹かれるお話ではなかった。2018/03/20
はるき
7
へ~。子供が苦労して成長する物語である。児童書なのに「おしん風」 なんかビックリした。2014/11/28
スゲ子
4
明治初め鎖国が解けたばかりの長崎で父の遺志を継ぎシェフを目指す少女リンの物語…なんだけど、なんか全てのページが超鮮やかに少女マンガ(それも少し懐かしめの)で脳内で展開されてしまう!キザな新聞記者のお兄さん、華僑の少女タマオちゃん、紫マントのさすらいの天才シェフ、そしてリンのライバルとなる高級西洋料理店『花福』のお嬢様さえ子!さえ子断髪だし馬に乗ってゴロツキどもを蹴散らすし自らハンマーで牛を屠殺するし常に怒ってて活火山みたいに闘志がメラメラしてて最高!あと後半ミスター味っ子になるのも最高!2022/03/13