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ヒットラーのカナリヤ

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784338144254
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8397

内容説明

ひとりの命を救うものは、世界をも救う。デンマーク系ユダヤ人の10日間の救出劇。

著者等紹介

トクスヴィグ,サンディー[トクスヴィグ,サンディー][Toksvig,Sandi]
デンマーク人の父、そしてイギリス人の母の子として、デンマーク、コペンハーゲンで生まれる。父親は外国特派員だったので、その関係で幼いころから各国を転々としていた。現在はイギリスで作家、そしてキャスターとして働く一方、休日はデンマークにある自宅ですごしている

小野原千鶴[オノハラチズル]
上智大学外国語学部イスパニア語学科卒業。商社勤務中、アメリカに7年住む。その後フリーとして、英語、スペイン語の翻訳・通訳の仕事に携わっている。現在、スペイン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

61
1943年ナチスに占領されたデンマーク。この国に住むユダヤ人たちの命を救うため、12歳の少年バムスの一家は決死の行動をとる……。作者の祖父母をモデルにした物語。忍び寄るナチスの影が怖ろしくてハラハラ。そんな彼らに対する少年の母親の行動がカッコよくて素敵だ。児童書なので残酷な描写はあまりないが、それでもユダヤ人たちに対する理不尽な差別は十分に酷い。ドイツ兵にも理性的な人たちが多くいたのが救いだが。2020/03/23

oldman獺祭魚翁

38
有る方の紹介でこの本を知りました。11歳の少年バムスの目から、デンマークの国をあげてのユダヤ人救出を描いています。レジスタンスとして活動する兄や、当初はレイシストとしてユダヤ人差別の考えを持ちながら、次第に考えを改めて最後にはその救出に積極的に参加する伯父ヨハンなどが描かれていく。一番印象に残るのは女優の母マリーの衣装係のトーマスです。ゲイでオネエ言葉で話す一見弱々しい彼ですが、最後にはユダヤ人の幼女を救うために命をかけた行動をとります。若い人達に読んで欲しい、優れた物語です。2018/04/18

鷺@みんさー

34
タイトルはドイツがデンマークを占領した当初、イギリスが揶揄した言葉から。小国デンマークはドイツ軍に大人しくおもねり、災禍を避けていたが、やがてドイツ軍のユダヤ人などへの迫害が激しくなるにつれ、命を懸けてユダヤ人を逃がそうとする。主人公は劇団一家で、美人で明るい女優のママと、優しい絵描きのパパ、いち早くレジスタンスになった兄などに囲まれ、一番の親友がユダヤ人ということもあり、12歳の目で「正しいことをする」人たちを見ていく。ほぼ実話とのことで、市井の人々に戦争が影を落とす様がよくわかった。切なくも愛しい話。2017/08/17

テツ

29
第二次大戦中にドイツに占領され「ヒトラーのカナリヤ」と揶揄されたデンマーク。しかし占領下でもレジスタンス活動に身を捧げたり迫害されるユダヤ人を救うために自らの生命を賭して抵抗を続けるデンマーク人の姿もあった。完全に追い詰めらたときに人はどちらを向くのか。正義とか自由とか平和な社会で語ることは容易いけれど、今この瞬間にデンマークのような状況になったとしたら僕は正義や自由を尊びそのために全てを捧げて戦えるんだろうか。児童向けに書かれてはいますが大人も読むべき一冊。2018/04/24

シュシュ

28
事実にもとづいた物語。ドイツに占領されたデンマーク。初めは、それ程ひどいことにはならないだろうからことを荒立てないように、という姿勢だった人たちがだんだん変わっていく。デンマークの市民が地下組織を作って、ユダヤ人をスウェーデンへ移送したことを始めて知った。デンマークには若者や50代くらいのドイツ兵が多かったせいか、中には移送できるように見逃してくれたドイツ兵もいた。作者のおばあさんは女優で、自分で自分の足を傷つけてナチスを気をひき、ユダヤ人をかくまった。登場人物のキャラクターが多様で生き生きしていた。2016/09/26

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