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出版社内容情報
ラッパ吹きの老人、詩人の父親、雑貨屋の主人、幼い少年のユーモア。アメリカ文学の名手サローヤンの軽妙な語り口が生きる2編。 小学校高学年～中学生
内容説明
幼き子どもに、老いたる子どもに、ウィリアム・サローヤンが贈る少年と父親の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SIGERU
3
アメリカの田舎町を舞台にした人情小説。主人公の少年がとにかく饒舌でこまっしゃくれていて、サリンジャーに代表される現代アメリカ文学の一つの顔を表象している。同じくアメリカ文学伝統のホラ話（トール・テイルズ）めいたとぼけた味わいも備えていて、その完成度には隙がない。ところで、庶民の哀歓を描き続けたサローヤンだが、実生活ではギャンプル狂のDV夫だったらしい。作家の場合、その芸術と生き方が必ずしも一致しないのは夙に知られているものの、何か寂しい気分になってしまった。2016/06/26
ハルトライ
1
全員がのらりくらりとした、イマイチ捉えどころのない、詭弁だらけの会話をしている表題作が妙に面白い。「読むのに苦労しないだろう」という簡単な気持ちで読み始めたのだけど、一度読んでみると、こののらりくらり感に、だいぶ心を打たれてしまった。他のサローヤン短編も気になるところ。2015/06/20
いろは
0
【学校図書館】心は高原に、のほうはのん気な一家の前にラッパ吹きのおじいさんがやってくるコメディー。登場人物がみんなズレてて面白い。まともなのは雑貨屋の店主だけみたいな。キングズリバーのいかだ、では、成長して巣立っていく兄と残された家族を淡々と書いている。非常に読みやすいので、ちょっとした空き時間に楽しめる。2017/07/13
もも
0
物語にも挿絵にも全体的にのどかな雰囲気が漂っている作品でした。私は作品にすっきりとした落ちを求めてしまいがちですが、この本のようにゆったりとしているものも良いと思いました。2012/04/28
