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出版社内容情報
入院中の母親を見舞いに行く男の子の姿を描いた表題作,父親の再婚に戸惑う少女の心を綴った「おかあさんがふたり」の掌編2作。 小学校高学年~一般
内容説明
母を慕う心を綴るふたつの物語。「飛ぶ教室」「ふたりのロッテ」のケストナーの掌編本邦初訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
seri
55
「子どもの涙が大人のより小さいということはないし、ずっと重いことだってある」その信念の生きた母と子の絆を描く切なく優しい短編二編。暖かみのある絵が彩りを添えています。病気で手術を受けた母親に内緒で会いにいく男の子の話。新しいお母さんが来ても亡くなったお母さんが忘れられない女の子の話。悲しみに色はない。子どもと大人、悲しみの重みに違いなんてない。でも小さな体で、小さな胸を痛めてる、その姿は大人の胸をうつ。そうやって成長してゆくものなんだって、自分も知ってはいるはずだけど。2014/01/21
tokotoko
53
「エーミールと探偵たち」で有名なケストナーさんの二つの短編が収められています。「小さな男の子の旅」では病気のお母さんのお見舞いに行く、フリッツという少年の旅を、「おかあさんがふたり」では、母を亡くしたマーレーネという少女が、新しいお母さんと向き合うまでを、子どもの気持ちから目を離さずに、書き上げています。寂しがりやだけではなく、ちょっぴり逞しかったりもする「子ども」という存在を、ケストナーさんがとても大事にしていたんだなってわかります。ふんわりとした絵が童話のようです。小さくて可愛い1冊です。2014/08/19
yamatoshiuruhashi
44
いかにもケストナー。淡々とした中に少年、或いは少女の気持ちが映され、子供たちを思う大人が描かれている掌編。永い間を置いての再会だった。2022/01/15
mntmt
26
子どもの弱さと強さと。2017/10/10
マツユキ
14
エーリヒ・ケストナーが読みたくなって、短めのお話を選択。 入院中のお母さんに会いに行く『小さな男の子の旅』と、新しい母を迎える『おかあさんがふたり』二編を収録。 本当に短いんですが、二人の子供たちが、それぞれ、強く印象に残ります。子供らしく、明るく、気まぐれに見えても、心の中では…。健気で、泣けてくる。大人との距離感も良い。絵も素敵。2020/11/15