出版社内容情報
十八世紀後半、田沼意次の時代から寛政の改革ころ。華々しい江戸の出版業界の中心には、いつもこの男がいた! その男の名は、蔦屋重三郎。江戸の東の外れ、幕府公認の遊郭・吉原で生まれ育ち、貸本屋から商売をスタートした重三郎は、さまざまな才能に出逢いながら江戸の出版界でめきめきと頭角をあらわしてゆく――。その活躍は、編集者の枠にとどまらず、本の企画や制作、出版、広告、販売と多くの仕事を手がけ、しかも美人画の喜多川歌麿や、謎の絵師・東洲斎写楽を売り出し、狂歌の流行にもひと役買った。市井の人々が政治に参加することができなかった時代に、幕府の方針に翻弄されながらも粘り強く、そしてしたたかに、江戸の人々を楽しませることに生涯を賭けた、蔦屋重三郎の謎を秘めた生涯に迫る歴史ストーリー。
内容説明
才能を見つける才能が、この世をおもしろくする!喜多川歌麿、東洲斎写楽、山東京伝など多くの文人・画家とともに時代を駆けぬけた男の青春歴史ストーリー。
著者等紹介
小前亮[コマエリョウ]
1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。2005年に歴史小説『李世民』(講談社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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イケメンつんちゃ
31
小前亮 ゲイラカイトは江戸の街をひらりひらりと 「楽しくなければテレビじゃない」 日枝さんが言ったとか言わなかったとか 派手な表装は誘い水 一青窈はもらい泣き 図書館の本の正義は 新しさ・美しさ・綺麗さ 洗練されたボディーに男はただ棒立ち しましょしましょニュアンスしましょ 恋が恥じらいながら映る いろんな方々は サブリミナルに現れる べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~ サイドブックとして 鹿取義隆 サイドスローとして サイゼリヤ サイドメニューとして あの国と森は本当信頼できない すぐ裏切る 自称広末さん大暴れ2025/04/10
ほんメモ(S.U.)
10
小中学生向けなのかな?と思うようなですます調で、大人が読むには違和感がありました。蔦屋重三郎さんの人生自体は面白いはずなのですが、話の運び方が淡々とし過ぎていて全体的に盛り上がりに欠ける印象でした。せめて台詞だけでも江戸っ子っぽい語り口にしてくれたらノリよく読めたのですが、台詞までもがですます調では白けてしまいます。あと、女性があまり登場しなかったのも残念だったかも。憧れの女性(梅乃)と妻がチラッと出てきたぐらいで、本屋に直接関係なかったとしても、ドラマとして女性を絡めるなど工夫が欲しかったなと思います。2025/02/01
ひろさん
9
前日始まったNHK「べらぼう」の蔦屋重三郎の評伝(児童書)。ページ数も内容も子供向けで読みやすい。吉原の内容については「吉原の存在は、現在の価値観では許されません。」とだけ書かれていて女性が男性をもてなす店と紹介されている程度ですが、蔦重の功績を描く為にはそれで充分でした。 齢48で亡くなる太く短い人生、これからの絵師や戯作者の登場が楽しみになりました。2025/01/09
keisuke
5
図書館。序章が物語なのに本編はですます調になって何でかと思ったら、江戸文化の解説しないと子どもには分かりづらくて、こういう形なんだな。児童書だから書きづらい部分もあったろうけど、重要なところ抑えつつコンパクトにまとまってて良いと思った。あの同心があの後出てこないのは少し残念だったが。写楽が短期間しか出てこなかった理由も上手くつけてる。2024/12/15
Tamy
3
小峰書店から出ている小前さんの本は読みやすくて好きです。今回は大河ドラマで注目されている蔦重。写楽の短期間での活動の謎もうまく書いてあるし面白かった。2025/03/28