出版社内容情報
ある夜、いっぴきのキツネが、アイヌにチャランケ(だんぱん)しているのです。そのいいぶんは、神さまはシャケをアイヌだけのものとしてつくったのではないというのです。 小学校低学年~
著者等紹介
かやのしげる[カヤノシゲル]
1926年北海道平取村二風谷に生まれ、アイヌ語を母語として育つ。アイヌ文化の伝承と研究に努める。’75年菊池寛賞、’89年吉川英治文化賞、’93年北海道文化賞などを受賞。アイヌ民族初の参議院議員として「アイヌ文化振興法」の成立に尽力。’01年総合研究大学院大学博士(学術)号を取得。室蘭工業大学客員教授。萱野茂二風谷アイヌ資料館館長
いしくらきんじ[イシクラキンジ]
1937年愛媛県に生まれる。東京芸術大学卒業。『たなばたむかし』で第27回サンケイ児童出版文化賞美術賞、『おばあちゃんがいるといいのにな』で’95年(第1回)日本絵本賞、第5回けんぶち絵本の里大賞、『パヨカカムイ』で第6回日本絵本賞を受賞。山脇美術専門学院講師。絵本の会『彗星』主催
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感想・レビュー
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Smileえっちゃん
42
図書館本。アイヌの昔話絵本。私は支笏湖近くに住むアイヌです。自然の事に耳を傾ける呼び水になってほしいと・・・茅野さん。アイヌに語り継がれた昔話。秋になるとたくさんのサケが川を上ってくる。一匹のキツネがアイヌに訴える。サケは神様が作ったもの。誰もが食べられるよう神様が与えてくれた物。一匹盗んだだけで、アイヌの村から追い出そうなんて・・・キツネの必死な叫び、訴えは正しいです2023/07/30
ツキノ
11
アイヌといえば萱野茂さん。子どもの頃、アイヌについて知ることができたのは幸いだった。シコツ湖の近く、ウサクマイに住んでいたアイヌが語るくらし。キツネがアイヌに向かてチャランケ(談判)をしているのを聞く。「こら、アイヌ、よくきけ。」と涙ながらに語ったこと。巻末に解説あり。かやのしげる・文 いしくらきんじ・絵 2001年11月発行【54】2025/04/16
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
6
5か月ぶりの例会。【テーマ アイヌの本の持ち寄り】旭川の某高校の郷土部(アイヌ文化)が毎年発刊する「上川アイヌ研究」の紹介もありました(我が子が通う高校なんです)。全員がマスク着用・消毒・密にならないように心がけての例会でしたがとても盛り上がりました。感染予防に注意を払い、毎月行いたいです。2020/06/23
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
5
26年度2年生ブックトーク授業2014/07/10
kazu_tea
4
キツネの訴えが胸に刺さります。自然環境や自然の恵みは人間だけのためにあるのではないという事を教えてくれる絵本。2014/03/15