出版社内容情報
丸木位里・俊画伯は，1945年5「月6日，原爆投下直後の広島に入り，その惨状を目撃しました。50年以来「原爆の図」を発表。英文対訳付き。 一般
目次
原爆の図―１５連作
ひろしまの図
南京大虐殺の図
アウシュビッツの図
三国同盟から三里塚まで
水俣の図
水俣・原発・三里塚
おきなわの図―８連作
沖縄戦の図
原爆―高張提灯〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あこ
25
1988年新版改訂にて。地獄絵図は広島、長崎の原爆、水俣、アウシュビッツ、南京大虐殺、沖縄戦にまで及ぶ。絵を鑑賞することで、そこに綴られている言葉がより刺さる。「戦争の時、ひろしま、長崎の原子爆弾で殺されました。平和になった時、原子爆弾は原子力発電所に化けて出ました。エネルギー平和利用の名のもとで〜ある日、日本は、強大な原爆保有国に早変わりするのではないでしょうか。」「悲惨な歴史の真実に近づけるだけ近づいて、いまの、物があふれる世の中で、生きること、生き生きすること、の真の意味がわかってほしいのです。」2020/08/16
ヒラP＠ehon.gohon
24
迫力と気迫のある画集です。広島原爆への怒りと悲しみと真向から向き合った丸木俊さんは、長崎原爆、沖縄戦争や水俣問題や足尾銅山問題など様々な場所で、人々を描き続けて行きます。ずっと躊躇していた作品ですが、アーサー・ビナードさんの「紙芝居 ちっちゃい こえ」に、背中を押されました。2023/08/01
mari
18
圧倒された。時間がとまったように目をそらすことができなかった。これを美術館で目の当たりにしたら。。。私は何を感じるのか。2015/11/01
ぱせり
15
丸木美術館で出会った『原爆の図』～第一部『幽霊』～本当に幽霊のようになってしまった人たち…でも、これは群像ではない。一人一人、みんな違う人生を持っていた人間なのだ。彼らの足元にいた美しい赤ん坊の目が忘れられない。人と事柄のめぐりあわせで、この絵に会いに行くことができた。きっとまた行く。絵の中の人びとの話を聞きに。 2012/08/30
Wisteria
9
まさに地獄。この絵を一枚一枚仕上げるのは辛かっただろうと思う。原爆に関する絵でこんなに胸が揺さぶられたのはこれらが一番。一人でも多くの人に見てもらいたい。日本人だけでなく。ただ、テーマが変わるページ毎に短い解説のような文が入るのだけど、何だかとても解せない。未だに議論の続いている南京大虐殺について決め付けた言い方がされていたり、「ヒットラー、トルーマン、天皇が地獄に行くのは、最初から、はっきりしています」と書かれていて、随分偏りのある意見を堂々と書くなぁと衝撃だった。すっきりしません。2016/01/27
