内容説明
信じられるものなど何一つない「文化大革命」という大混乱の時代。「極悪人」に仕立て上げられた少年は、ごろつきや陰謀家たちがうごめく世の中をたくましく生き延びる。中国児童文学第二期黄金期の最優秀作の翻訳。
著者等紹介
蕭育軒[シャオユイシュエン]
1937年中国・湖南省生まれの作家。20代から小説を発表。児童文学の分野でも『乱世少年』『3人の奇妙な客』という大長編小説で知られる。ともに「文化大革命」を扱ったストーリー性の強い作品。『乱世少年』は、第4回児童文学園丁賞(1985年)、中国作家協会第1回児童文学優秀賞受賞(1988年)。80年代のベストセラーとなる
石田稔[イシダミノル]
1947年盛岡生まれ。早稲田大学大学院中国文学科修了。中学の国語教師などを経て、40代で上海と湖南の大学に学ぶ。『乱世少年』の作者、蕭育軒の住む長沙で5年間暮らし、教えをうける。現在は盛岡に帰郷。中国児童文学研究会会員
〓子[ショウシ]
女性。1971年、中国・湖南省生まれ。北京中央美術学院民間芸術学科卒業。著者と同じく長沙に住み、湖南大学で教鞭をとる。絵本画家としての代表作は『赤いキツネ』、『石ころが見えなくなった』(台湾の第五回物語絵本「小さな太陽賞」を受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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wei xian tiang
3
児童書の棚にあるが,そもそも文革の予備知識がない日本の子供にはハードすぎる,陰惨な暴力と集団虐待シーンを含む文革期を舞台にした物語。語り物的な庶民文芸的な技法を取り入れているのか,軽妙な展開で引き込まれる。恐ろしいのは,知らない人には荒唐無稽に思える「造反派」が人を吊るし上げる理由が,実際に文革期にはありふれたものであったことだ。2017/08/23
なつめ
0
文化大革命時代の少年の冒険活劇。当時の中国情勢を知ることもできるし、なにより冒険活劇としても楽しい。お勧め・・・したいのだけど読み手は選ぶんだろうなぁ。厚いし。2007/01/15
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