出版社内容情報
リョウには夏休みの予定がない。再就職したばかりの父さんが、仕事を覚えるのに必死だからだ。そんな父さんのようすに不満をもつリョウは、図書館での職場体験で、謎の少年から不思議な形の記号に関する資料を調べてほしいというレファレンスを受ける。しかも、どうしてもリョウに頼みたいというのだ。謎の記号を前に途方にくれるリョウだったが、郷土史研究家を名乗るおじいさんから、記号に隠された秘密を教えてもらい、現地調査にむかうことに…。
内容説明
ガチャッ。やけに大きな音が、廊下にひびいた。まるで長い間、封じられていたものが、解かれたという感じ。ここは、市民図書館の貴重書庫。体験学習中のぼくたちを館長さんが特別に案内してくれるらしい。ここで、江戸時代の古文書を見てからなんだ。ぼくのまわりで、不思議なことが続くようになったのは。
著者等紹介
岩崎まさえ[イワサキマサエ]
日本児童文芸家協会会員。みちのく童話会所属。奥の細道文学賞優秀賞、日本新薬こども文学賞優秀賞などを受賞
黒須高嶺[クロスタカネ]
イラストレーター、挿絵画家。埼玉県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いなこ
3
6年生の職場体験が図書館になったリョウ。貴重書庫で古文書の話を聞いた後カウンターにいると、見慣れない格好の少年がいて、調べものを頼まれ…。時代を超えてのレファレンス依頼。資料に基づいて調べてわかることが多々ある。児童書。図書館に行ったり、興味がないと貴重書とか、郷土資料にはお目にかかれないだろうな。2025/06/19
かはほり
0
図書館でもっともネットでは調べられない質問が、郷土史関係のものです。特に江戸期以降はどこの市町村でも膨大な史料が残存(戦災で壊滅的な被害を受けた地域は別ですが)しているので、調査研究の余地はまだまだあります。この本は忘れられた歴史を掘り起こすことの大切さを子ども向けに良く書けていると思いました。ただ、質問した少年を登場させた意味や物語での立ち位置がいまいち描ききっていないように見えてちょっと残念でした。2025/07/05
-
- 和書
- 調教される女 ワニ文庫