まぼろしのノーベル賞―山極勝三郎の生涯

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  • サイズ A5判/ページ数 175p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784337331136
  • NDC分類 K289
  • Cコード C8323

内容説明

第一次世界大戦中の大正四年(一九一五)、日本で、世界初となる人工的にガンを発生させる実験に成功した男がいた。このニュースは、世界中の学者を驚かせた。そして、ノーベル賞の最終選考にも残ったのだが…。その男、山極勝三郎とは、どのような人物で、どのような人生を送ったのか、一五〇年の時を経て、今ここに明らかになる。

目次

人工ガン実験
信州上田の地に生まれる―武家社会のおわりに
勉学に励んだ少年時代―松平学校で未来を夢見る
上田中学校を卒業―自分の進むべき道は
志をもって東京に出る―山極家の養子に
病理学研究への道―親友・井上善次郎と
ドイツへ留学―偉大なるウィルヒョウ先生に会う
医学部教授となる
病気とのたたかい―肺結核におかされる
こぶとりじいさんのこぶ
ガン研究はじまる―助手・市川厚一
実験成功その後
まぼろしのノーベル賞
おだやかな晩年
勝三郎の死後

著者等紹介

神田愛子[カンダアイコ]
長野県上田市生まれ。上田高校をへて信州大学教育学部を卒業。長野県下の小中学校に勤務。定年退職後は、執筆を中心に活動。日本児童文芸家協会会員。信州児童文学会会員。「とうげの旗」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく 

12
日本で、世界初となる人工的にガンを発生させる実験に成功した山極勝三郎。大正四年(1915年)第1次世界大戦の頃です。当時世界中の学者を驚かせ、ノーベル賞の最終選考にも残ったそうですが、受賞ならず…。この方の名前を聞いたこともありませんでした。2020/01/11

Shosei

2
死病と恐れられていた肺結核にかかりながら、超人的な意志の強さで摂生に励んで病の悪化を抑え、人工癌の生成という大仕事を成し遂げた山極先生。一般人と同様の長寿を全うし、死後の解剖で、肺結核が完全治癒していることがわかります。貧困だの病気だのは、事を成し遂げられなかった時の言い訳に決して使ってはいけません。本書にも出てくる著名な野口英世の業績は誤りが多く現代医学への貢献度がほぼ無い(と福岡伸一さんの本に書いてありました)一方で、一般にその名が殆ど知られていない山極勝三郎の業績は現代癌研究の礎となっています。2020/01/28

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