内容説明
「天井だって?征服だって?」みんなは熱いまなざしで、天井からぶらさがったレバーソーセージや、サラミソーセージを見上げ、それを手に入れたときのことを考えてみた。ネズミたちは、せっせと積木をはこび、つみかさね、のびをして、さらにその上につみあげた。四日目、塔はついに、テーブルの高さまでいった。八日目には、電灯の高さにまでたっした。計画は、うまくいきそうだった。ところが…。小学3・4年生から。ドイツ児童図書賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
大きな灰色の家に、おおぜいの灰色ネズミが住んでいる。強い指導者と思われたビリーがボスに選ばれるけど、暴君になってしまう。1匹だけ白いネズミのリリィは「ばけもの」と言われ図書室に追放。しかしリリィは文字が読めるようになり広い世界のことをみんなに伝えていきます。暴君ビリーたちと勇気あるリリィの対決が始まります。2018/10/04
花林糖
12
(図書館本)大きな灰色の屋敷に住むネズミ一族のお話。作者がドイツ人で戦時下の様子をネズミに置き換え物語を創ったとのこと。ネズミの楽しい物語と思っていたらとても政治的でした。フィリップとリリィのその後が気になります。2019/08/09
ののまる
11
暴君ジミー(ヒトラー)に向かうリリイは賢くて勇気がある。もともと優しく利発なネズミだったろうけど、本を読んでいろんな知識や外の世界のこと、自分を発見した経験を蓄えたことが大きい。字が読めるようになったリリィが友達に本の素晴らしさを説明する箇所が好き。2015/05/05
光
4
ネズミたちのお話だけど、過去にあった人間の過ちを描いているのがよくわかります。本が与える影響は大きい、と改めて気付かされた一冊です。 ドイツ児童図書賞優良賞受賞。2015/01/27
☆ぴよこ☆ 「クリスマスに絵本を贈ろう・絵本を読もう」「【読メ絵本部】」
4
読み物。小学校4年生くらいからかな。もっと上の年齢でも大丈夫。大人でもドキッとする。あとがきを読むと、背景がすごい。第2次大戦ドイツのヒトラーの独裁を意識しているらしい。2012/03/04