ヴァンパイア・リヴァンプド―「吸血鬼」神話を解体する

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ヴァンパイア・リヴァンプド―「吸血鬼」神話を解体する

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  • サイズ 46判/ページ数 520p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336078421
  • NDC分類 902.05
  • Cコード C0098

出版社内容情報

《ヴァンパイア学》が、ここに始まる。

近代ヴァンパイア文学史ーー東欧の民間伝承にあらわれる怪物から、ルスヴン卿、ドラキュラ伯爵など文学史上の記念碑的キャラクターまで。ヴァンパイアをめぐる各地のテクストを批判的にひもとき、ゲーテ、ホフマンらの物語にもふれながら、イメージの歴史的変遷を最新の視座にもとづき詳述する。現代カルチャーに広く根付いたヴァンパイア表象はどこから来たのか。本質に迫る必読の文学研究。

[本文より抜粋]
テクストや文字は、それ自体がヴァンパイア的特性を持つ。なぜなら、それらは、忘れられたテクストが後世の発見により蘇る(=死後の蘇り)という意味で、半永久的に残るだけでなく、他のテクストや現実などを参照し養分にするからだ〔…〕。その意味で、作家や詩人は――あるいは他者の言うことを喜々として引用する我々も――ヴァンパイアに等しい〔…〕。


【著者紹介】
山下大地

ヴァンパイア学者(ヴァンピロロジスト)。京都大学文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。立命館大学嘱託講師(有期雇用)。専門はヴァンパイア学(ヴァンピロロジー)。ヴァンパイアの現れる史料や文学テクストを扱い、現在は主に18‐19世紀のヴァンパイア史を研究する。森口大地名義での編訳書に、ラウパッハ、シュピンドラー他『ドイツ・ヴァンパイア怪縁奇談集』(幻戯書房)。

内容説明

ヴァンパイアをめぐる各地のテクストを批判的にひもとき、ゲーテ、ホフマンらの物語にもふれながら、イメージの歴史的変遷を最新の視座にもとづき詳述する。現代カルチャーに広く根付いたヴァンパイア表象はどこから来たのか。本質に迫る必読の文学研究。近代ヴァンパイア文学史。

目次

第1章 「ヴァンパイア」ができるまで(ヴァンパイアの「当たり前」を見直す 定義と名称について考える;「ヴァンパイア」の語源にまつわる問題;〈ヴァンパイア紀元〉としてのセルビア二大事件)
第2章 様々な「封じこめ」vampirの”後進”性と〈よそ者〉性(一八世紀の議論と、オッセンフェルダーの詩「ヴァンパイア」;「封じこめ」られるか、逃れるか 佐藤亜紀『吸血鬼』に見られる構図;「バーバリアン・エラー」ヴァンパイア文学に見られる説明行為)
第3章 文学上の革命 ルスヴン卿の誕生と、ヴァンパイアのキャラクター化(ルスヴンはいかにしてなったか;『黒人ヴァンパイア』搾取者/寄生者としてのヴァンパイアの確立;「ヴァンピリズム」が加えた捻り ホフマンの挑戦と失敗)
第4章 〈吐き気〉と仮死による「封じこめ」(〈吐き気〉の契機としてのvampir/ヴァンパイア;仮死に上塗りされるvampir/ヴァンパイア)
第5章 男性と女性の支配権争いと〈オリエンタリズム〉(女性のヴァンパイアたちの排除;〈東洋〉化されるヴァンパイア「ヴルラのヴァンパイア」と『ドラキュラ』)

著者等紹介

山下大地[ヤマシタダイチ]
ヴァンパイア学者。京都大学文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。立命館大学嘱託講師(有期雇用)。専門はヴァンパイア学。ヴァンパイアの現れる史料や文学テクストを扱い、現在は主に18‐19世紀のヴァンパイア史を研究する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Fumitaka

1
セルビアの一妖怪に過ぎなかったVampirという語が、ある種の要素を持つ妖怪を一般化する総称となっていった「換称」という現象、そして固定観念化や異化などの「封じこめ」をキーワードに、「Vampir/ヴァンパイア」の受容史を記していく。本文中で実際に例に挙げられるように、排外主義や性の規格化、植民地主義などは間違いなくそういった偏見の正当化であり、そして言い換えによって問題の真の姿を曖昧にしてしまうという点は、後書きで日本における研究者という職業の不安定性を例に述べられる。2026/06/18

くろう

0
近大ヴァンパイア文学史。吸血鬼ヴァンパイアという単語にときめきを隠せない身として、ヴァンピロロジーという魅惑的な単語に惹かれる。だがしかし、ヴァンパイア文学に触れた事がない事に気付く。自分の中の先入観が良い意味で拓けていく。歴史を通して触れていくと、ファンタジー的な世界から急に現実に連れ戻されるような感覚。vampir/ヴァンパイアという定義、「封じ込め」という批判的な抑圧。学問として覗き込むと、その深さに驚くばかり。紹介されてたテクストにも手を出してみたい。難しい内容だったけれど、好奇心をくすぐられた。2026/06/07

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