出版社内容情報
《ヴァンパイア学》が、ここに始まる。
近代ヴァンパイア文学史ーー東欧の民間伝承にあらわれる怪物から、ルスヴン卿、ドラキュラ伯爵など文学史上の記念碑的キャラクターまで。ヴァンパイアをめぐる各地のテクストを批判的にひもとき、ゲーテ、ホフマンらの物語にもふれながら、イメージの歴史的変遷を最新の視座にもとづき詳述する。現代カルチャーに広く根付いたヴァンパイア表象はどこから来たのか。本質に迫る必読の文学研究。
[本文より抜粋]
テクストや文字は、それ自体がヴァンパイア的特性を持つ。なぜなら、それらは、忘れられたテクストが後世の発見により蘇る(=死後の蘇り)という意味で、半永久的に残るだけでなく、他のテクストや現実などを参照し養分にするからだ〔…〕。その意味で、作家や詩人は――あるいは他者の言うことを喜々として引用する我々も――ヴァンパイアに等しい〔…〕。
【著者紹介】
山下大地
ヴァンパイア学者(ヴァンピロロジスト)。京都大学文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。立命館大学嘱託講師(有期雇用)。専門はヴァンパイア学(ヴァンピロロジー)。ヴァンパイアの現れる史料や文学テクストを扱い、現在は主に18‐19世紀のヴァンパイア史を研究する。森口大地名義での編訳書に、ラウパッハ、シュピンドラー他『ドイツ・ヴァンパイア怪縁奇談集』(幻戯書房)。
内容説明
ヴァンパイアをめぐる各地のテクストを批判的にひもとき、ゲーテ、ホフマンらの物語にもふれながら、イメージの歴史的変遷を最新の視座にもとづき詳述する。現代カルチャーに広く根付いたヴァンパイア表象はどこから来たのか。本質に迫る必読の文学研究。近代ヴァンパイア文学史。
目次
第1章 「ヴァンパイア」ができるまで(ヴァンパイアの「当たり前」を見直す 定義と名称について考える;「ヴァンパイア」の語源にまつわる問題;〈ヴァンパイア紀元〉としてのセルビア二大事件)
第2章 様々な「封じこめ」vampirの”後進”性と〈よそ者〉性(一八世紀の議論と、オッセンフェルダーの詩「ヴァンパイア」;「封じこめ」られるか、逃れるか 佐藤亜紀『吸血鬼』に見られる構図;「バーバリアン・エラー」ヴァンパイア文学に見られる説明行為)
第3章 文学上の革命 ルスヴン卿の誕生と、ヴァンパイアのキャラクター化(ルスヴンはいかにしてなったか;『黒人ヴァンパイア』搾取者/寄生者としてのヴァンパイアの確立;「ヴァンピリズム」が加えた捻り ホフマンの挑戦と失敗)
第4章 〈吐き気〉と仮死による「封じこめ」(〈吐き気〉の契機としてのvampir/ヴァンパイア;仮死に上塗りされるvampir/ヴァンパイア)
第5章 男性と女性の支配権争いと〈オリエンタリズム〉(女性のヴァンパイアたちの排除;〈東洋〉化されるヴァンパイア「ヴルラのヴァンパイア」と『ドラキュラ』)
著者等紹介
山下大地[ヤマシタダイチ]
ヴァンパイア学者。京都大学文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。立命館大学嘱託講師(有期雇用)。専門はヴァンパイア学。ヴァンパイアの現れる史料や文学テクストを扱い、現在は主に18‐19世紀のヴァンパイア史を研究する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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