怪奇の本棚<br> 痛苦の聖母

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  • サイズ B6変判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336078360
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

若さと美貌を保つために多くの若い女性を惨殺して、その血で湯浴みしたという、17世紀ハンガリーの「血の伯爵夫人」エリザベート・バートリの伝説に取材した新作舞台『痛苦の聖母』が、ロンドンでまもなく初日を迎えようとしていたが、主演のスーザン・ヴァランスは大女優ながら傲岸不遜な性格で悪評があった。
新聞記者ハリー・クレイは、暗い過去をもつ医師ポール・トレントンが彼女の元に出入りするのを目撃し、その後を追うが見失ってしまう。後日、ある場所で途方もなくおぞましい何かを見たという窃盗犯の話を偶然耳にしたハリーが調査を始めると、背後にトレントン医師の存在が浮上する。しかし秘密を知る関係者は次々に怪死をとげ、ハリー自身も悪夢のような事件に巻き込まれていく。

古い伝説に端を発する超自然的恐怖にミステリ要素を組み合わせ、1960-70年代に人気を博した英国モダンホラーの先駆者ジョン・ブラックバーンの最高傑作!


【著者紹介】
ジョン・ブラックバーン

イギリスの作家。1923年、ノーサンバーランド州コーブリッジ村で牧師の家に生まれる。大学を卒業後、教職を経て1952年にロンドンの古書店レッド・ライオン・ブックスの経営を引き継ぐ。古書店の仕事の傍ら執筆を始め、1958年、第一作『刈りたての干草の香り』(論創社)を発表。1960~70年代、冷戦下の世界情勢を背景に、怪奇な伝説や超自然的恐怖にSF、サスペンス、スパイ小説などの要素を組み合わせた作品で人気を博した。近年、モダンホラーの先駆的作家として再評価されている。1993年死去。その他の邦訳に『薔薇の環』『リマから来た男』『小人たちがこわいので』(以上、創元推理文庫)『壊れた偶像』『闇に葬れ』(以上、論創社)がある。


【訳者紹介】
永島憲江

1977年生まれ。国際基督教大学にて学士号・修士号取得後、英レディング大学大学院にて修士号取得、白百合女子大学大学院にて博士号取得。白百合女子大学児童文化研究センター研究員。訳書にE・H・シェパード『思い出のスケッチブック』『青春のスケッチブック』(国書刊行会)、ギャリー・ジェンキンス『ずっとのおうちを探して』(国書刊行会)、T・キングフィッシャー『死者を動かすもの』(創元推理文庫)。共訳にE・ネズビット『アーデン城の宝物』『ディッキーの幸運』(東京創元社)、ダニエル・ハーン編『新版 オックスフォード世界児童文学百科』(原書房)がある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

りろ.

13
図書館本:「血の伯爵夫人」エリザベート・バートリの伝説がベースとなり、ミステリ的にはじまり、オカルトチックなホラーとなる物語。新聞記者のハリー、編集長のジョン、精神科医のミリアム、大女優(めっちゃ嫌われ者)スーザン・ヴァランス、元医師のトレントン、強盗3人組。めちゃくちゃ複雑な話でもなかったし、けっこうさらっとしていて読みやすく面白かった。ホラー的にはゾワゾワする怖さというより、洋画のホラー映画を楽しんで観てしまう自分には楽しい怖さだった。2026/07/11

miubw

3
大女優が主演する血の伯爵夫人「エリザベート・バートリ」を主人公にした舞台。連続する不審死。新聞記者ハリーの調査から明らかになるのは。 題名とあらすじが面白そうで知らない作家の作品を衝動買い。 まあ、面白かったし、明らかになる関係性に納得感もあるが、思ったよりこじんまりした感じだった。怖くない。舞台で何が起こるか楽しみにしてたんですけど。 脇役のブリガム・ビアー教授が面白かった。いばりんぼで博識で恐妻家。女優スーザン・ヴァランスもいいキャラ。素晴らしい演技力、他俳優への細かい意地悪、忠実な衣装係への慈悲。2026/05/31

sugsyu

2
エリザベート・バートリの血塗られた伝説と邪眼を主題とした、オカルトホラー。中心となる伝承と、術中に陥った者の恐怖を増大させる異能とがいささかミスマッチだが、悪人が次々に死んでいき、劇場でクライマックスを迎えるストーリーは映画的で見どころに満ちている。2026/06/13

地蔵

1
ジョン・ブラックバーンの16年ぶりの翻訳。これまで翻訳されてきたなかではもっともオカルト寄りの話かもしれない。ストーリーにやや拡がりが欠けると思った。カーク将軍、細菌学者マーカス・レヴィンのシリーズの方が好きかな。巻末で中島晶也氏が、英文学の系譜の中でのブラックバーンの位置付けを解説していて、とても充実した内容だ。2026/06/17

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