12か月の本<br> 7月の本

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12か月の本
7月の本

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  • サイズ B6変判/ページ数 296p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784336077400
  • NDC分類 908
  • Cコード C0090

出版社内容情報

時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉――12か月のうちの〈7月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。
四季をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。

シリーズ全12巻。
装丁:岡本洋平(岡本デザイン室)


【編者紹介】

西崎憲

翻訳家、作家、アンソロジスト。訳書にコッパード『郵便局と蛇』、『ヘミングウェイ短篇集』、『青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集』など。著書に第十四回ファンタジーノベル大賞受賞作『世界の果ての庭』、『蕃東国年代記』『未知の鳥類がやってくるまで』『全ロック史』『本の幽霊』など。フラワーしげる名義で歌集『ビットとデシベル』『世界学校』。電子書籍や音楽のレーベル〈惑星と口笛〉主宰。音楽家でもある。


【著者紹介】

長野まゆみ

東京生れ。1988年『少年アリス』で文藝賞受賞。2015年『冥途あり』で泉鏡花文学賞、野間文芸賞受賞。『テレヴィジョン・シティ』『猫道楽』『鳩の栖』『箪笥のなか』『チマチマ記』『デカルコマニア』『ささみみささめ』『団地で暮らそう!』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『さくら、うるわし』『カムパネルラ版銀河鉄道の夜』『45°ここだけの話』などがある。 近著は『長野まゆみの偏愛耽美作品集』『ゴッホの犬と耳とひまわり』 公式HP http://www.mimineko.co.jp 公式X(Twitter)耳猫風信社

内容説明

とくべつなひと月のために。“ひと月”をテーマに古今東西の文学作品を集めた12か月のアンソロジー。

目次

キュー植物園(ヴァージニア#ウルフ(西崎/憲))
黄泉から(久生/十蘭)
月の船で行く(長野/まゆみ)
青い海黒い海(川端/康成)
七月の朝の(尾形/亀之助)
あまたの叉路の庭(ホルヘ・ルイス#ボルヘス(西崎/憲))
はなしの話(岡本/綺堂)
電車停留場(豊島/与志雄)
黄いろいレトリック(北園/克衛)
ほおずき市(沢村/貞子)
魚の餌(梅崎/春生)
あいつらにはジャズって呼ばせておけ(ジーン#リース(西崎/憲))
出来事(志賀/直哉)
むぎ湯(鏑木/清方)
三十年後の東京(海野/十三)
僕の夏休み(穂村/弘)
張光熊〔「子不語」より〕(袁/牧(邑楽/愼一))
アリスは、落ちながら(スティーヴン#ミルハウザー(西崎/憲))

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

64
一月毎、それぞれの月に関するアンソロジー、七月編。収められているのは読んでいるだけで白々と明けるのが早い明け方の空の涼しさや、蒸し暑い宵の空気などが想像できるような気持ちのいい作品ばかり。翻訳作品にも良いのが多いが、やはり日本人としては季節独特の行事や飲み物食べ物に関連したものに親しみを覚えるなあ。そういう意味でお盆を舞台にした久生十蘭『黄泉から』や鏑木清方『むぎ湯』沢村貞子『ほおずき市』等は絶品。今は失われつつある「季節」という物を濃厚に思い出させてくれる。夏の始まりの爽やかな空気のような一冊でした。2025/07/26

ワッピー

27
冷房に弱いワッピーにはつらい季節の始まりですが、7月は過去の記憶、出会いと死と懐かしい記憶を揺り起こす作品が多い印象です。おけいさんの切ないメッセージ「黄泉」、リレー人間模様「電車停車場」と奇跡的な「出来事」は舞台を同じくしながらもやはり伝わるものは違います。もはや奇想天外ではない「三十年後の東京」、絶望と音楽「あいつらには…」、粘度たかい「アリスは、落ちながら」に混じって、知らないはずなのになぜか懐かしい「むぎ湯」や子供の日の哀しい思い出「ほおずき市」のキンと澄んだ世界を楽しめるのも嬉しい。2026/07/15

くさてる

21
「7月」をテーマにしたアンソロジー。既読の作品が多かったけれど、粒ぞろいで満足しました。やっぱり川端康成はすごくて、ほんとどうしたらこんな美しくすさまじいイメージを産む文章が書けるんだろうと思った。海野十三は手塚治虫の絵が浮かぶ未来図でした。ジーン・リースは最後の爽快感が何物にも代えがたい。みんな自分だけのピンクのワンピースを買えばいい。ミルハウザーはまさに奇想で、そこが良いのです。良かった2025/10/21

鯖

18
ギリ7月。梅崎春生の「魚の餌」が良かった。岸壁で釣りしてたら、地元のちいこい貧相な兄弟に餌のゴカイ盗まれてキイキイして、帰り際に「ゴカイほしくないんか」「いらん」「そうかよ」で岸壁からゴカイを海に捨てる投げやりな話。「緑色を帯びた海水に赤くもつれ合ったゴカイが数条の赤い模様をつくり、美しく伸び縮みしながら、しずかに沈んでいった」…ゴカイとかめめずとかダメな人にはダメなんだろうけど、その色彩的なふつくしさに救われたってのが分かるやつ。くっきりと情景が目の前に浮かぶ。2026/07/31

takakomama

13
小説、エッセイ、詩歌、海外の作家さんの作品も収録した、バラエティー豊かなアンソロジー。7月は七夕、ほおずき市、梅雨明け、夏休み・・・ 昭和52年も令和の今年もSF「三十年後の東京」のような世界ではありませんが、最近は万年雪もとけてしまいそうな暑さです。「アリスは、落ちながら」も面白かったです。2025/08/06

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