12か月の本<br> 5月の本

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12か月の本
5月の本

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  • サイズ B6変判/ページ数 296p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784336077387
  • NDC分類 908
  • Cコード C0090

出版社内容情報

時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉――12か月のうちの〈5月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。
季節をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。シリーズ全12巻。

【編者紹介】
西崎憲

翻訳家、作家、アンソロジスト。訳書にコッパード『郵便局と蛇』、『ヘミングウェイ短篇集』、『青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集』など。著書に第十四回ファンタジーノベル大賞受賞作『世界の果ての庭』、『蕃東国年代記』『未知の鳥類がやってくるまで』『全ロック史』『本の幽霊』など。フラワーしげる名義で歌集『ビットとデシベル』『世界学校』。電子書籍や音楽のレーベル〈惑星と口笛〉主宰。音楽家でもある。

内容説明

“ひと月”をテーマに古今東西の文学作品を集めた12か月のアンソロジー。とくべつなひと月のために。全33篇。

目次

五月(尾形亀之助)
アスパラガスの記憶(須賀敦子)
寺町(岩本素白)
あいびき(堀辰雄)
美神(三島由紀夫)
五月の唯物観(寺田寅彦)
若葉(鏑木清方)
太陽の中の女 ブルジョワの散歩(マッシモ・ボンテンペルリ)
壁の中の風景(小山いと子)
五月の人ごみ(谷川俊太郎)
夢(三橋一夫)
五月の鰹(吉田健一)
入梅(久坂葉子)
五月雨(吉江喬松)
詩篇(萩原朔太郎)―雲雀料理―掌上の種―干からびた犯罪―五月の貴公子―五月の死びと
金魚(鈴木三重吉)
馬と私(吉屋信子)
日記帳(江戸川乱歩)
栗の花(岡本綺堂)
詩篇(村山槐多)―五月短章―地に染みて
お富の貞操(芥川龍之介)
五月の庭(野上弥生子)
笑うでぶ(スワヴォーミル・ムロージェック)
五月の幻(川端康成)
この道(石垣りん)
一と踊(宇野浩二)
最初の舞踏会(レオノーラ・カリントン)
こおろぎ嬢(尾崎翠)
跋 空の五月(西崎憲)

著者等紹介

西崎憲[ニシザキケン]
翻訳家、作家、アンソロジスト。著書に第十四回ファンタジーノベル大賞受賞作『世界の果ての庭』など。フラワーしげる名義で歌集『ビットとデシベル』『世界学校』。電子書籍や音楽のレーベル〈惑星と口笛〉主宰。音楽家でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

61
読書メーターのレビューで眼にして知ったこのシリーズ。5月が自分の誕生月なので、迷うことなく「5月の本」を図書館で予約。久しぶりに、文学の世界に浸ったように思う。取り上げられている作品から、そこはかとなく5月の香りを感じ取ってしまう自分がいる。初見の作家さんも少なくない。次は、どの月にしようかな・・・やっぱり、家族の誕生月からだろうな。2025/12/20

HANA

56
五月というと春真っ盛り。爽やかな青空と新緑の時期だけど、収められた作品もそれに相応しい爽やかさを連想させるものばかり。萩原朔太郎や村山槐多といった詩に印象的なのが多いな。どことなく若さという物が持つ苦さと青臭さといった物を思わせるものばかりで。堀辰雄「あひびき」や三島由紀夫「美神」もそれらが持つ一瞬の煌めきと残酷さが色濃く出ててまた良し。やっぱり春というのは若さの季節であるなあ。その一方で鏑木清方「若葉」や岩本素白「寺町」など季節の風景を切り取ったようなのもあるし。「笑うでぶ」だけは異色を放っているけど。2026/05/19

ワッピー

26
何とか月内に読了できました。5月に絡んだ作品は12か月のうちで最も多かった由。風物の描写にせよ、非日常的なイベントが勃発するにせよ、この季節の風の美しさよ。空中での逢い引き「太陽の中の女」、静かなる臨終「夢」、今このときに切実な「この道」、シュールな「最初の舞踏会」、イングランドの風物と舟遊びの記「栗の花」ほか、心理と幻想と晴雨入り交じるこの季節は春を迎えた歓びと盛夏へ押しやられる不安の中間地点で一息入れている印象です。なぜかこの季節は「5月の問題の暴力」というフレーズが脳内に点滅するのはナイショです。2026/05/30

25
5月だから爽やかで若葉な話が多いかと思ったら、梅雨の走りみたいなじっとり不倫を正当化する男の話とか、住み込みのじいやと若い女中ができて、女中が結婚したらストーカーになってその家を破壊する爺だとか、どんよりする話に合間に挟み込まれる爽やか5月がぶち壊されるんれすけど、どうしたら。冒頭の須賀敦子さんのアスパラエッセイを幾度か読み返して正気を保った。一度育ててみたかったアスパラ、ついに今年植えたんすよね。今年は収穫せずにひたすら見守っている。アスパラがおひさまを向いてるような5月の話を下さい。2026/05/02

くさてる

24
本当に美しいシリーズだなあと思う。その美しさを「5月」というテーマがさらに増幅させて、一冊そのものが5月のみずみずしさとほんのわずかの禍々しさを体現しているようなアンソロジーだった。どれか一作、というよりはすべての作から溢れる5月の空気を胸いっぱい吸い込んだような読書でした。2025/08/28

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