アフリカ文学の愉楽<br> 割れたグラス

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アフリカ文学の愉楽
割れたグラス

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336076946
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

出版社内容情報

現代アフリカ文学の最前線を紹介する、新海外文学シリーズ《アフリカ文学の愉楽》創刊!

小社の海外文学路線を切り拓いた《世界幻想文学大系》、のちのブームを決定づけた《ラテンアメリカ文学叢書》の刊行開始から約半世紀。
これまで日本で語られることの少なかった20世紀後半から現代までの芳醇なアフリカ文学の世界を本格的に紹介すべく、そして遠く離れた日本の読者が抱くアフリカへの印象をより豊かなものとすべく、《アフリカ文学の愉楽》が刊行開始!

第1回配本は、現代アフリカ文学随一のヒップスター、コンゴ共和国出身のアラン・マバンクによる代表作!

コンゴ共和国の港湾都市ポワント=ノワールの下町にあるバー"ツケ払いお断り"。
バーの主人《頑固なカタツムリ》からの依頼で、《割れたグラス》はバーとその常連客たちとの日々を思いのまま1冊のノートに書き留めていくことになる。
何枚ものオムツを穿いた《パンパース男》、フランスかぶれの寝取られ《印刷屋》、誰よりも長く放尿できると豪語する《蛇口女》など、いずれ劣らぬ酔客たちの奇怪な逸話が次々とノートに綴られていく。
やがて、《割れたグラス》は自身についても書きはじめるのだが……。

作家としてはじめてコレージュ・ド・フランスの招聘教授に着任、また国際ブッカー賞の選考委員を務めるなど、現代アフリカ文学の最重要作家のひとりとして活躍の場を世界的なものへと広げている、アラン・マバンクが放つ驚異の傑作がいまここに!
フランコフォニー五大陸賞をはじめ数々の文学賞を受賞、ルノドー賞最終候補作にして、英国ガーディアン紙が選ぶ「21世紀の100冊」にも選出された、酔いどれたちのめくるめく狂想曲!

《アフリカ文学の愉楽》全6巻
【編集委員】
粟飯原文子、桑田光平、中尾沙季子、中村隆之、福島亮



【著者紹介】
アラン・マバンク

1966年コンゴ共和国ポワント=ノワール生まれ。首都ブラザヴィルの大学で学んだのち渡仏、法学を修める。その後は法律コンサルタントとして働く傍ら、詩人として出発する。
最初の小説『赤―青―白』(1998年)はブラック・アフリカ文学大賞を受賞し、一躍注目を集める。2005年に発表した本書『割れたグラス』ではフランコフォニー五大陸賞をはじめ数々の文学賞を受賞、 翌年発表の『ヤマアラシの回想』(本シリーズで刊行予定)ではフランスでもっとも権威ある文学賞のひとつルノドー賞を受賞する。以降、現代アフリカ文学の最重要作家のひとりとして、その作品は20以上の言語に翻訳され、活躍の幅を世界的なものへと広げていく。
2006年よりカリフォルニア大学ロサンゼルス校の教授としてフランス語圏文学とクリエイティヴ・ライティングを教える。2015年には 国際ブッカー賞のファイナリストに選出、さらには作家としてはじめてコレージュ・ド・フランスの招聘教授に着任する。2022年の国際ブッカー賞では選考委員を務める。
邦訳書に上述のコレージュ・ド・フランスでの講義録『アフリカ文学講義』(みすず書房)と自伝的作品『もうすぐ二〇歳』(晶文社)がある。


【訳者紹介】
桑田光平 (クワダコウヘイ)

1974年広島県生まれ。東京大学教養学部・大学院総合文化研究科教授。専門は20世紀フランス文学・芸術。東京大学文学部で英米文学を学んだ後、同大学院でフランス文学を専攻。修士号取得後、リヨン高等師範学校、リヨン第2大学、パリ第4大学、パリ第8大学でフランス文学ならびに現代美術を学ぶ。2009年、パリ第4大学でロラン・バルトに関する博士号取得。2022年より現職。
主な著書に『ロラン・バルト 偶発事へのまなざし』(水声社)、『世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今』(共著・立東舎)、『東京時影 1964/202X』(共編著、羽鳥書店)など。訳書にロラン・バルト『ロラン・バルト 中国旅行ノート』(筑摩書房)、バルテュス/セミール・ゼキ『芸術と脳科学の対話』(青土社)、ジェラール・マセ『つれづれ草』、パスカル・キニャール『もっとも猥雑なもの』(水声社)、ティフェーヌ・サモワイヨ『評伝ロラン・バルト』、ジョルジュ・ディディ=ユベルマン『われわれが見るもの、われわれを見つめるもの』(ともに共訳、水声社)など多数。

内容説明

中部アフリカ、コンゴ共和国の港湾都市ポワント=ノワールの下町にあるバー“ツケ払いお断り”。バーの主人“頑固なカタツムリ”からの依頼で、“割れたグラス”はバーとそこに集う常連客たちとの日々を思いのまま一冊のノートに書き留めていくことになる。何枚ものオムツを穿いた“パンパース男”、フランスかぶれの寝取られ“印刷屋”、誰よりも長く放尿できると豪語する“蛇口女”など、いずれ劣らぬ酔客たちの奇怪な逸話が次々とノートに綴られていく。やがて“割れたグラス”は自身についても書きはじめるのだが…。英ガーディアン紙“21世紀の100冊”選出。コンゴ共和国出身、現代アフリカ文学随一のヒップスターによる代表作。

著者等紹介

マバンク,アラン[マバンク,アラン] [Mabanckou,Alain]
1966年コンゴ共和国ポワント=ノワール生まれ。首都ブラザヴィルの大学で学んだのち渡仏、法学を修める。その後は法律コンサルタントとして働く傍ら、詩人として出発する。最初の小説『青‐白‐赤』(1998年)はブラック・アフリカ文学大賞を受賞し、一躍注目を集める。2005年に発表した本書『割れたグラス』ではフランコフォニー五大陸賞をはじめ数々の文学賞を受賞、翌年発表の『ヤマアラシの回想』(本シリーズで刊行予定)ではフランスでもっとも権威ある文学賞のひとつルノドー賞を受賞する。以降、現代アフリカ文学の最重要作家のひとりとして、その作品は二十以上の言語に翻訳され、活躍の幅を世界的なものへと広げていく

桑田光平[クワダコウヘイ]
1974年広島県生まれ。東京大学教養学部・大学院総合文化研究科教授。専門は20世紀フランス文学・芸術。東京大学文学部で英米文学を学んだ後、同大学院でフランス文学を専攻。修士号取得後、リヨン高等師範学校、リヨン第2大学、パリ第4大学、パリ第8大学でフランス文学ならびに現代美術を学ぶ。2009年、パリ第4大学でロラン・バルトに関する博士号取得。2022年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヘラジカ

39
アラン・マバンクは2冊目。前半は言うなればピカレスク・ロマンであり、連作短篇小説のように馬鹿々々しくも悲哀を孕んだ滑稽譚が語られる。語り手が元教師という設定から、文章には小ネタ的な文学作品が盛り沢山で散りばめられていて、海外文学好きには含み笑いしてしまう面白があった。後半は語り手自身の破滅的な生涯が綴られトーンが変化するが、単に酔っ払いの戯言とも思えないような生々しさが合って味わい深い。爽やかな青春の輝きを描いたビルドゥングスロマン的な『もうすぐ二〇歳』とは異なっていながらも通底するものがある作品だった。2025/04/26

19番ホール

2
バー【ツケ払いお断り】へやってくる客が語る奇談を、アル中の主人公が記録していくピカレスクロマン。下品で皮肉たっぷりに、文学ネタを交えながら滔々と語っていく痛快な構成。中盤までは。以降、ゆっくりと影がさし始め、一気に結末までドライブしていく。とてもよかった。終盤の展開は、自身の母と近代アメリカ文学へ静かに黙祷を捧げるような語りだった。2025/05/11

sterne

1
国書刊行会から新たに始まったアフリカの文学を紹介するシリーズの1冊目。アフリカというとせいぜいチュツオーラしか知らず、大した期待もなかったのだけれど、読み始めてややすると、その面白さに気がつき、これだからガイブンはやめられないのだよなあ、とげんきんな自分がいた。では何が面白いのだろう。ひとつには、句点のない、読点のみで延々と続いていくテキストが、当初は読みにくかったものの、独白調の文体と相まって読者を先へ先へと牽引し、酩酊するような、目眩がするような、独特の中毒的快感を生んでいるようにも思える。2025/05/19

isbm

0
★★★2025/05/08

0
‪政治からバーへ、バーを取り巻く人へ、人々が住む街へ、フランスへ、そして主人公の過去へ、作品を読むことで主人公の魂に極限まで近づき、背中に感じるマンゴーの木の強かさを感じ、クソの臭いを嗅ぎ、最後はその魂から離されていく、まさに昇天みたいな読書体験だった。2025/04/30

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