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オーストリア綺想小説コレクション
メルヒオール・ドロンテの転生

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  • サイズ B6変判/ページ数 346p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336076823
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

出版社内容情報

わたし、ゼノン・フォラウフには前世の記憶があった。以前の彼は十八世紀ドイツの男爵家の息子メルヒオール・ドロンテであり、幼い頃、回教僧の人形に命を救われていた。成長して学生となった彼は放蕩と決闘沙汰の末、軍隊に身を投じる。戦争の苛酷な現実に死を決意した時、謎の回教僧が現れ再び彼を救った。その後も回教僧は折にふれ姿を現し、運命に翻弄され流浪を続ける彼の人生を導くのだった。そして物語の舞台は大革命下のパリへ。
悪魔の誘惑、処刑台の悪夢、ワルプルギスの魔宴、交霊術、予言と幻視など、超自然・オカルト的要素が全篇を彩る、若き主人公のピカレスクな冒険と、魂の遍歴を描く神秘転生譚。

装丁 コバヤシタケシ


【著者紹介】
パウル・ブッソン

1873年、オーストリアのインスブルックに生まれる。医学を修めたのち軍に志願するも健康を害して退役、文筆に転じて日刊紙『新ウィーン日報』や諷刺雑誌『ジンプリツィシムス』に寄稿し始める。また通信員としてバルカン半島の諸地方に赴き、第一次世界大戦中は戦時特派員として活躍、戦後は創作に専念した。詩や劇作のほか、怪奇幻想的な小説で知られる。主な作品に『怪奇譚集』(1919)、『F・A・E』(20)、『メルヒオール・ドロンテの転生』(21)、『炎の精』(23)など。1924年没。


【訳者紹介】
垂野創一郎

1958年、香川県生まれ。東京大学理学部卒。訳書に《オーストリア綺想小説コレクション》全3巻(国書刊行会)、ペルッツ『夜毎に石の橋の下で』『ボリバル侯爵』『スウェーデンの騎士』(国書刊行会)、『アンチクリストの誕生』(筑摩書房)、マイリンク『ワルプルギスの夜』(国書刊行会)、ボルヘス/フェラーリ『記憶の図書館 ボルヘス対話集成』(国書刊行会)、バルドゥイン・グロラー『探偵ダゴベルトの功績と冒険』(東京創元社)、編訳書『怪奇骨董翻訳箱 ドイツ・オーストリア幻想短篇集』(国書刊行会)など。

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