救出の距離

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  • サイズ 46判/ページ数 192p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336076335
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

出版社内容情報

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シャーリイ・ジャクスン賞中長篇部門受賞作にして国際ブッカー賞最終候補作!Netflixで映画化もされた「まったく新らしい幻想譚」が本邦初上陸!!!
アルゼンチンの片田舎の診察室で死にかけている女アマンダ、その横にたたずむ謎の少年ダビ。彼女はなぜ死にかけているのか、ふたりは対話を通してその記憶を探っていく。すべては熱に浮かされているアマンダの妄想なのか、ダビはそこにいるのかいないのか、そして愛する娘はどこに行ってしまったのか……
〈スパニッシュ・ホラー文芸〉を牽引する作家による、めくるめく愛の悪夢がいまここに。

「虫が体に入り込む」【2017年度国際ブッカー賞最終候補作】【2017年度シャーリイ・ジャクスン賞中長篇部門受賞作】【2015年度ティグレ・フアン賞受賞作】【Netflix映画『悪夢は苛む』(クラウディア・リョサ監督、2021年)原作】

〈スパニッシュ・ホラー文芸〉とはマリアーナ・エンリケス、エルビラ・ナバロ、ピラール・キンタナ、フェルナンダ・メルチョール、モニカ・オヘーダ――今、スペイン語圏の女性作家が目覚ましい躍進を遂げている。作家によっては三十か国以上で翻訳され、世界中で好評を博すなど、現代文芸シーンにおける一大ブームとなっている。
中でも、社会的なテーマを織り込みながら、現実と非現実の境界を揺るがす不安や恐怖を描いた作品群である〈スパニッシュ・ホラー文芸〉は、特に高く評価され、全米図書賞などの著名な賞の候補にも作品が上がるなど、今、最も注目すべき熱い文芸ジャンルの一つである。
本書の著者サマンタ・シュウェブリンは、発表した作品の多くが国内外で高く評価され、現代スペイン語圏文学を牽引する作家である。
Distancia de rescate, Samanta Schweblin, 2014



【著者紹介】

サマンタ・シュウェブリン

1978年、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに生まれる。ブエノスアイレス大学映画学科を卒業後、2002年に短篇集『騒ぎの核心』でデビュー。同作はアルゼンチン芸術基金賞を受賞、続く短篇集『口の中の小鳥たち』(2009年)ではカサ・デ・ラス・アメリカス賞を受賞するだけでなく国際ブッカー賞にもノミネートされる。2010年には英国最大の文芸誌『グランタ』が選ぶ「35歳以下のスペイン語圏作家ベスト22」の一人に選出される。長篇デビュー作となる『救出の距離』(2014年)はティグレ・フアン賞とシャーリイ・ジャクスン賞中長篇部門を受賞、また国際ブッカー賞最終候補となり、2021年にはNetflixで『悪夢は苛む』として映画化もされた。近年では2015年に発表した短篇集『七つのからっぽな家』の英訳版が2022年度全米図書賞翻訳部門を受賞するなど、現代スペイン語圏文学で国際的な注目を集める作家である。


【訳者紹介】

宮﨑真紀

スペイン語圏文学・英米文学翻訳家。東京外国語大学外国語学部スペイン語学科卒業。近年の主な訳書に、エルビラ・ナバロ『兎の島』、マリアーナ・エンリケス『寝煙草の危険』(ともに国書刊行会)、マネル・ロウレイロ『生贄の門』(新潮社)、ポー/ラヴクラフト/ギルマン他『怖い家』(エクスナレッジ)、フェリクス・J・パルマ『怪物のゲーム』(ハーパーコリンズ・ジャパン)、トーマス・フィッシャー『いのちの選別はどうして起こるのか ER緊急救命室から見たアメリカ』(亜紀書房)、ガブリ・ローデナス『おばあちゃん、青い自転車で世界に出逢う』(小学館)、グウェン・アズヘッド/アイリーン・ホーン『そして、「悪魔」が語りだす 司法精神科医が出会った狂気と共感の物語』(海と月社)などがある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

94
「それは今は重要ではない」。そんな冷静な言葉を無機質に繰り返す少年。子供なのに奇異に大人びており、人間離れした存在を思わせる(ざわぞわ)。その彼に導かれるように娘を持つ母親が過去を振り返る。その回想は一見、日常的な光景。そこに潜む危うさ。救出の距離の危うさに曝される母親と子供。無責任にその者らだけを犠牲者へ陥らせる社会の在り方。彼岸と此岸の間を彷徨うような幻惑的な対話が、現実の怖さと震えを実感させるが如く読み手に侵食してきた。その語りはひと息も入れず、最後まで一気に。そこに著者の願いの重さが感じ取れた。2024/10/15

HANA

66
横たわっている女性と男性の会話。どうも女性は瀕死の重傷を負っており、男性は九歳の子供。その二人の会話によって事のあらましが明らかになっていくというらしいのだが…。読み進めるに従って不穏な雰囲気だけが高まり何が起こったのかという真相は霧の中にいるように曖昧模糊。何が起こっているのかはわからないが恐怖だけは残るという奇妙な小説となっている。不吉な土地からの脱出、子を守る親という割とホラーでは多いシチュエーションなのに…やっぱり文体の魔術だなあ。奇妙な雰囲気の小説が好きな人は是非読むべきだと思いました。2025/04/23

藤月はな(灯れ松明の火)

65
未来に起こる不穏を予知した時、私たちはそれをできるだけ、先回りし、避けようとする。それが「救出の距離」だ。ただ、それは必ずしも成功するとは限らない。母親達は自身の子供に対しては敏感だが、他者には異常なまでに頓着しない。まして御伽噺同様、父親は「無能・節穴・見当違い」を踏襲されている所か、自己中心的をも付与されているという最悪さ。個人的に性的イメージにに縛られたような金色のビキニや美しさに拘る部分が気味悪い。魂呼ばいか憑依による乗っ取りか。「スカートや手が濡れていた」の時点で不穏な予感が漂っていたらやっぱり2024/12/12

ヘラジカ

50
簡単に”ホラー”と形容するのが憚られるほど全体像を掴むのが難しい物語である。「不穏」「不気味」「悪夢的」と紋切形に表現してしまうのは勿体ないとすら感じる深く濃密な闇。以前読んだ『七つのからっぽな家』と同様に、ほんの僅かな感性の違いによって(若しくは救出の距離にピンと来る子供の親なら)この小説の錯綜した糸の先にある真の恐怖を味わえるのかもしれない。しかし、後半の畳みかけは凄かった。固唾を飲むような緊迫感に包まれながら一気に読みおえて、暫しぼんやり。2024/10/01

ソングライン

17
首都から大夫はなれた農村をバカンスに訪れた母娘、母親は急性の病に倒れたのか瀕死の状態で病院のベッドで寝ており、かつて同じ病に倒れた友人の息子の魂と会話しています。奇形の子供たち。不自然な動物たちの死、しゃべることのない友人の息子、不吉を感じた母娘はその土地を逃げ出そうとしますが。意味が見えない二人の会話と母娘の運命が絡み合い次第に真実が見えてくる恐怖に引き込まれていきます。2025/03/05

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