出版社内容情報
「小説の魔術師」と評され、近年はその著作の多くが文庫化され、幅広い世代に根強いファンを持つ久生十蘭(1902-57)。
本書は久生十蘭愛読者(ジュラニアン)に捧ぐ、17のエッセイ集である。
記者時代の活躍や演劇熱、上京を経てのフランス留学や大戦従軍体験、交友関係やフランス文学をはじめとする読書傾向など、いまだ知られざる多面体十蘭の実像のほか、十蘭に傾倒した版画家清原啓子をめぐる随想、最新の調査に基づく詳細な年譜を収める。
※ 本書は白水社刊『久生十蘭』(1994年)に大幅な加筆を行い全面的に再構成した増補改訂版です。
【著者紹介】
江口雄輔
1946年福岡県生まれ、昭和女子大学名誉教授。共著に『「新青年」読本』(作品社、1988年)、単著に『久生十蘭』(白水社、1994年)、編著に『定本久生十蘭全集』(国書刊行会、2008~2013年)がある。
武田将明
1974年生まれ。イギリス文学研究。東京大学教授。訳書にデフォー『ペストの記憶』、共著に『名著の話 芭蕉も僕も盛っている』など。
内容説明
生粋の十蘭愛好者による至妙にして至極のエッセイ。函館で過ごした新聞記者時代の青春、演劇熱が昂じての上京とパリ留学、華麗な交友関係やフランス文学をはじめとする読書傾向、報道班員として従軍した苛酷な大戦体験など、多面体作家・久生十蘭の足跡を辿る。巻末に詳細な年譜を収録。
目次
1(十蘭を読む楽しみ;十蘭前史;芝居と演劇 ほか)
2(水の物語;清原啓子の十蘭)
3(久生十蘭年譜)
著者等紹介
江口雄輔[エグチユウスケ]
1946年福岡県生まれ、昭和女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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黒い森会長
eckhart88