内容説明
私はここに居て鳥を見ていよう。精霊のごとき高貴さと儚さを湛え、人間の脳を喰らい人語を解す怪奇なホムンクルス。奥深い山に位置する謎の神殿学校の、地下を流れる川に繋留された“時を超える舟”…全世界が鳥のとどまる一瞬の夢と現ずる、目眩く長篇幻想小説。シリーズ“教皇庁の使者”待望の第2作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rinakko
6
隅々まで堪能した。続篇として期待していたけれどシリーズの第2作とまでは思わず、まだまだ続くなんて嬉しい。人間の脳を喰って体を乗っ取るカタマイト(侏儒)、時を超える舟、『永遠の存在』であるという旅の劇団、祈りの島を指し示す一角獣の浮彫、聖マンゴーの残した文章、教皇庁の思惑、〈シルバリン〉…。鏤められた言葉が符牒のようで、解けきれない謎が気になる。2023/07/24
福嶋洋一郎
0
教皇庁の使者の説明編?色々とわかったけどやはり幻想小説という括りで良いのかな?纏足が出てきたり、登場人物の名字だったり中国?と西洋の関わり合いというか宗教観というかでも不思議な話ではある。 2023/09/15