内容説明
冴えない元聖職者志望が、突然「ローマ教皇」に―!?屋根裏部屋で一匹の猫と暮らす中年作家ジョージ。聖職者を志すも夢破れた彼のもとに、ある日突然、枢機卿が訪れる。「あなたが教会での将来を断たれたのは誤りでした。」念願の神父となったジョージが、観光気分で教皇選挙に沸くローマへ行くと、知らぬ間に教皇に選出されていた!「ハドリアヌス七世」を自称したジョージは型破りや“宗教改革”に乗り出し、謀略渦巻く教皇庁に大波乱を巻き起こす―!澁澤龍彦も注目した、異形の英国世紀末作家に“伝説的奇書”にして、破天荒な“自伝的幻想小説”初邦訳!!!
著者等紹介
ロルフ,フレデリック[ロルフ,フレデリック] [William Rolfe,Frederick]
1860年ロンドン生れ。カトリック教会の聖職者を志し神学校に入学するも、奇行を理由に放校処分となる。その後“コルヴォー男爵”を名乗り作家活動に入るが、金銭問題などにより孤立、1913年にヴェネツィアで窮死する。没後は忘れ去られていたが、A・J・A・シモンズによる伝記『コルヴォーを探して』(1934)をきっかけに再評価され、代表作『教皇ハドリアヌス七世』(1904)はペンギン・クラシックスにも収められている
大野露井[オオノロセイ]
1983年生れ。法政大学国際文化学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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