内容説明
長い封印を経て遂に復刊、著者二十代の幻の長篇小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
58
1980年、新人時代の刊行、新版。 幻想小説というか長編詩みたいな。当時、なぜかSFとしてもてはやされたような。デルボーの絵画を思い出します。 鉱物的。2023/07/23
燃えつきた棒
30
図書館の新着図書コーナーで偶然見つけた本。 大好きな山尾悠子の未読本なので、喜び勇んで借りてきた。 だが、いつにも増して山尾の象徴世界に上手く入り込めなかった。 〈影盗み〉、〈仮面〉、〈たましい〉、〈ゴオレム〉、〈鏡〉、〈ドッペルゲンゲル〉。 山尾の紡ぎだす言葉たちが、僕の中でうまく像を結ばなかったのが残念だ。/2023/12/25
ゆう
16
『山尾悠子作品集生』収録の中篇「ゴーレム」と書き直される前の長篇作品。「ゴーレム」が好みだったのでバージョン違いの『鏡の王国』を続けて読んだ。人物に善助、不破、加賀見と名が与えられ、また虎や自動人形などの要素が増えた。研ぎ澄まされた中篇もいいが、複雑でエネルギーの奔流を感じる長篇もいい。要約は不可能だという解説者の言葉に首肯する。「誰かが私に言ったのだ/世界は言葉でできていると」と言うように、言葉で世界を創れることを信じる強さ。言葉の海をかき泳いできた感じだ。2024/08/25
yuui
16
これが幻想文学なんか😳 難しかったー めっちゃ頑張って読んだ結果ストーリーだけは辛うじてわかった(多分わかってない)けど、描写が全くちんぷんかんぷんやった( ꒪⌓꒪) なんか議員って言葉が出てきたから日本なんかなーってなったけど昔のアジアの建物とか中世のヨーロッパのお城とか全く検討がつかんだ! だだっ広い建物の中って感じだけ! ほんとに何がしたかったんか意味がわからんだ😣 この話上手く説明できる方いたら教えてください🙇♂️ 森博嗣の赤目姫読んだ時のこと思い出した🤭2023/11/21
Valkyrie
16
数年ぶりに読んだけど、やっぱいいわ。作者本人からすると40年封印してたくらい納得いかない出来なのかもだけど私は世界観、ストーリーともかなり好きだな。現在の山尾作品の源泉を感じることができると思う。封印理由の一つになってる後発の「ゴーレム」「影盗みの話」も後付けっぽいけど納得。本書はカバー付きで本体は漆黒の布張りでクラシカルな感じなとこもいい。2023/05/29
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