内容説明
笑いの大博覧会、完結!名翻訳家浅倉久志のライフワークである“ユーモア・スケッチ”ものを全4巻に集大成。最終巻は傑作展姉妹篇『すべてはイブからはじまった』とオンデマンドのみの刊行だった『ミクロの傑作圏』をカップリング。
目次
すべてはイブからはじまった―ユーモア・スケッチブック
ミクロの傑作圏 Microscopic Masterpieces
著者等紹介
浅倉久志[アサクラヒサシ]
1930年生。英米文学翻訳家。50年大阪外国語大学卒。2010年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ロア
17
とっても面白かった~!(´艸`*)各短編のタイトルがページ下に記載されているのも良かったです。2022/07/11
くさてる
16
やはりちょっと分かりにくい内容のものも多いながら、ある時代におけるユーモアのセンス、みたいなものが伝わってくるのは間違いなく、そこを楽しみました。好きなのは「九本の針」「給仕学校」「専門化がもっと進めば」「女の言い分」「グランド・セントラル駅」「ゲルダ」「一家の柱」など。2022/07/11
スターライト
8
「笑いを意識して書かれたエッセイ風の短文に」名翻訳家浅倉久志が名付けたユーモア・スケッチを全4巻に集成したシリーズの最終巻。マニアには『ミクロの傑作圏』を収録したことが嬉しいだろう。本巻も英米の作家が腕によりをかけて、何気ない日常の会話(だけではないが)から読者をユーモアの世界に引きづりこみ、読めばしかつめらしい表情の御仁も思わずニヤリとすることうけあい。ちっともゴビ砂漠に行かない探検隊の顛末も好みだが、海のカキの恋愛譚「みにくいモラスクの冒険」オヤジギャグ爆発の「住むならクジラの腹のなか」がいい。2022/06/08
Inzaghico (Etsuko Oshita)
7
ユーモア・スケッチ大全、これにて完結。ぱちぱちぱち。『ミクロの傑作圏』は電子のみの刊行だったが、今回めでたく紙にて刊行と相成りました。大人の笑い満載のユーモア・ストーリーのシリーズもこれが最後。「バス」もいい。正気を失ったバス運転手(新月のたびの習慣)と、車掌と同情した夫婦のお話。最初はバスから降ろせと訴えた夫婦も、車掌に丸め込まれ、なぜか意気投合して最後には運転手と車掌を自宅に招く。ちょっとずつおかしくなっていくのだが、それが正常な世界だと思わせる筆の運びがうまい。 2023/01/28
tomo6980
3
巻は変われど「人生ついでに生きてたい」ような人たちばっかり。結婚しようが子供が生まれようが、永遠のモラトリアムが続くようで嬉しい。『ミクロの傑作圏』はちょっと苦みありのショートショート集といったところ。でもラードナーは楽しい。2022/05/18