内容説明
タロットの秘儀化はいかにして生まれ、いかにして解体し、そして広い文化的事象へと展開していったのか?―黄金の夜明け団やアレイスター・クロウリーによるタロットの扱い、現代において最も流通している「ウェイト=スミス版タロット」の誕生にまつわる経緯など、基本的には遊戯用のカードに過ぎなかったタロットが18世紀末以降、古代以来のありとあらゆる神秘思想を担う図像の集成となり、また人間の運命を見通す占いの道具となっていった歴史を、世界各地で活動したタロティストたちの人生と思想、社会の動きを織り交ぜながら興趣あふれる筆致で描き出した決定的大著。
目次
第1部 西洋オカルティズム
第2部 秘密にされた混合主義
第3部 教義の開示
第4部 東に向かうタロティズム
第5部 様々な学派、様々な規則
第6部 大衆のための神秘
著者等紹介
デッカー,ロナルド[デッカー,ロナルド] [Decker,Ronald]
1943年ニューヨーク州のウェルズヴィルで生まれる。ニューヨーク州立大学バッファロー校卒業。次いでオハイオ州のシンシナティ大学で絵画を学び、修士号取得。様々な学校で美術と芸術史を教える。1986年から2002年まで、当時オハイオ州ノーウッドにあったUSプレイング・カード社でアンティーク・カードのキュレーターを務め、世界中の初期タロットを研究。The Esoteric Tarot(『秘教タロット』)(2013)など、タロットの歴史およびシンボリズムに関する著作四点を執筆もしくは執筆協力
ダメット,マイケル[ダメット,マイケル] [Dummett,Michael]
1925年ロンドン生まれ。オックスフォードのクライストチャーチ・カレッジを最優秀の成績で卒業し、1979年から1992年までオックスフォード大学で論理学を講じる。アメリカのハーバードやプリンストンなどからも招聘され、1999年にはナイトの称号を得る。分析哲学の大家として知られ、関連著作多数。一方、余技として始めたタロット研究の分野でも第一人者と見なされるようになる。2011年、オックスフォードで没
今野喜和人[コンノキワヒト]
1954年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、静岡大学名誉教授。専攻、比較文学比較文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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