内容説明
最大の母語人口を誇りながら、いち「方言」として扱われてきた「台湾語」。1980年代の母語復興運動以降、さまざまな雑誌創刊、文学キャンプ、草の根活動を経て、国民党おしきせの中国語文壇に対し、自分達の「言語」で、自分達の「文学」を花開かせる、現在進行形の文学。初めて詳らかになる台湾語文学の歴史。
目次
第1章 はじめに
第2章 母語覚醒前の台湾母語文学
第3章 台湾母語復興運動
第4章 母語表記と母語文学をめぐる対立
第5章 台湾母語文学グループ
第6章 台湾母語文学の花園
第7章 結びに―台湾母語文学の展望
著者等紹介
廖瑞銘[リャウスイビン]
1955年台北市生まれ。台語文学研究者、専門は演劇分野。中国文化学院史学系卒。徴兵後に中国文化大学史学研究所(大学院)に入学し、碩士(修士)、博士号取得。1995年静宜大学人文科准教授、台語文の科目を開設。1996年台語文を社会に宣伝する目的で、全国国民代表大会代表選挙に環境政党「緑党」から出馬。2005年静宜大学台湾文学系准教授、中山医学大学台湾語文学系教授。前衛出版社の編集長、雑誌『台文BONG報』編集長、台湾語ペンクラブ理事長など。2016年逝去、享年60歳。生涯を台湾語文学の研究と実践にささげた
酒井亨[サカイトオル]
1966年石川県金沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、台湾大学法学研究科修士課程修了。共同通信社記者を経て、台湾・新境界文教基金会専門研究員。現在、公立小松大学国際文化交流学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。