ナチ 本の略奪

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ナチ 本の略奪

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  • サイズ A5判/ページ数 431p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784336063212
  • NDC分類 234.074
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ナチが略奪したのは美術品だけではなかった。世界を思想的にも制覇しようという彼らの野望にとって、厖大な量の本や資料を略奪し、それを用いて「敵」を研究し尽くすことが、不可欠な手段だった。
ナチは「野蛮な知の破壊者」ではなかった。「敵」を知るために厖大な本や資料を読み尽くし、それを利用し歪曲して、ナチの視点から世界史を書き換えるという壮大な目論みが、本の略奪の動機だった。
戦争末期の混乱のなかでナチが略奪した大量の本は失われ、叢書やコレクションは四散した。戦後ソ連に運ばれたまま戻らぬ本も多い。ドイツの多くの図書館は、失われた叢書を補填すべく、出所を確かめぬまま略奪本を受け入れた。今世紀になり、そのような略奪本を洗い出し、もとの所有者やその子孫に返還する運動が進行中である。 
著者はヨーロッパ各地を訪れ、本の略奪、蔵書の消滅や四散、そして返還の現在を、新資料とともに検証している。
スウェーデン「Foundation Bengt Janson's Memorial Fund Prize 2018」受賞作品。

「このような歴史は、今なおわれわれを驚愕させる。研究者たちが新たな問題を掘り起こし、新たな手がかりを辿ると、初めて明るみに出る事実が今なお存在する」(シカゴ・トリビューン紙)
「思想史、探偵小説、略奪本返還運動の記録が渾然一体となったこの本は、読者の興味をかきたてずにはおかない」(ロサンジェルス・レビュー・オブ・ブックス)

著者紹介
アンデシュ・リデル
ジャーナリスト、編集者、ノンフィクション作家。スウェーデン・メディア・グループの文化部門の責任者として、14の新聞社の芸術と文化分野を担当している。ナチについての2作品『ナチ 本の略奪』、『The Looters』は16か国語に翻訳された。

北條文緒 (ホウジョウフミオ)
北條文緒(ほうじょう・ふみお)
1935年東京に生まれる。東京女子大学文学部英米文学科卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
東京女子大学名誉教授。イギリス小説、翻訳研究専攻。
英文学にかんする著書・編著の他に、『ブルームズベリーふたたび』『猫の王国』(ともにエッセイ集、みすず書房)『翻訳と異文化』(みすず書房)。
訳書に、E. M. フォースター『眺めのいい部屋』『永遠の命』 S. ソンタグ『他者の苦痛へのまなざし』 A. ホワイト『五月の霜』 A. ホフマン『ローカル・ガールズ』 ケイト・フォックス『イングリッシュネス』(いずれもみすず書房)など。

小林祐子 (コバヤシユウコ)
1929年東京に生まれる。東京女子大学外国語科卒業。米国ミシガン大学留学、米国大使館勤務、国際基督教大学教育学修士課程修了。東京女子大学名誉教授。英語学、英語教育専攻。
 著書に、『身振り言語の日英比較』(英語教育協議会[ELEC])『日英語比較講座1巻──文化と社会』(共著、大修館書店)『英語指導ハンドブック1』(共著、大修館書店)『英語教授法辞典』(共著、三省堂)『英語図詳大辞典』共著、小学館)『しぐさの英語表現辞典』(研究社。大学英語教育学会[JACET]1992年度学会賞受賞)
 訳書に、J.L. クック他『生きた英語の上達法』(共訳、研究社出版)モリー・ハリスン『台所の文化史』(法政大学出版局)

目次
序章 
第1章  世界を焼き尽くす炎 
第2章  ベルリン市立図書館の亡霊たち 
第3章  ゲーテの槲
第4章  ヒムラーの蒐書 
第5章  エルサレムと闘う戦士 
第6章  イスラエルの苦難への慰撫 
第7章  フリーメイソンの秘密の追跡 
第8章  レーニンがここにいた 
第9章 蔵書の消失
第10章 民族の破片 
第11章 製紙工場は本の墓地 
第12章 タルムード軍団 
第13章 ユダヤ人不在のユダヤ研究 
第14章 荷馬車一杯の靴 
第15章 本は家路を辿る 
謝辞 
訳者あとがき 
参考文献 
索引

内容説明

ナチが略奪したのは美術品だけではなかった。世界を思想的にも制覇しようという彼らの野望にとって、厖大な量の本や資料を略奪し、それを用いて「敵」を研究し尽くすことが、不可欠な手段だった。

目次

世界を焼き尽くす炎
ベルリン市立図書館の亡霊たち
ゲーテの槲
ヒムラーの蒐書
エルサレムと闘う戦士
イスラエルの苦難への慰撫
フリーメイソンの秘密の追跡
レーニンがここにいた
蔵書の消失
民族の破片
製紙工場は本の墓地
タルムード軍団
ユダヤ人不在のユダヤ研究
荷馬車一杯の靴
本は家路を辿る

著者等紹介

リデル,アンデシュ[リデル,アンデシュ] [Rydell,Anders]
ジャーナリスト、編集者、ノンフィクション作家。主要なスウェーデン・メディア・グループの文化部門の責任者として、14の新聞社の芸術と文化分野を担当している

北條文緒[ホウジョウフミオ]
1935年東京に生まれる。東京女子大学文学部英米文学科卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。東京女子大学名誉教授。イギリス小説、翻訳研究専攻

小林祐子[コバヤシユウコ]
1929年東京に生まれる。東京女子大学外国語科卒業。米国ミシガン大学留学、米国大使館勤務、国際基督教大学教育学修士課程修了。東京女子大学名誉教授。英語学、英語教育専攻。著書に、『しぐさの英語表現辞典』(研究社。大学英語教育学会(JACET)1992年度学会賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takeapple

15
ナチスドイツが行った本焚から、ナチスは反知性主義の代表のように思っていたが、全然違うのだなあ。本の虫というか本=言葉の力によって世界を解釈して支配しようとしていたのだ。そこは大日本帝国との大きな違いなのではないか。その中で行われたユダヤ人をはじめとする敵対勢力への本の掠奪と支配、その後戦争で失われてしまい四散してしまう貴重な本。連合軍の勝利は奪われた本の解放にはならないというのがまた恐ろしい。それにしてもユダヤ人への仕打ちの酷さは、本という媒介がある分リアルで残酷だ。人類の宝である本、大事に読みたい。2020/05/02

パトラッシュ

6
ナチによる美術品略奪は広く知られているが、1933年5月10日の焚書が強烈だったため書物を排斥する政権とみられていた。しかしユダヤ人を強制収容所で焼きながらその蔵書を没収し、反ユダヤ研究の基礎資料にしていたとは本書で初めて知った。大戦中に欧州で億を超える本が奪われて図書館が崩壊し、傷つけられたり焼かれたあげく所有者に戻らず朽ち果てるとは愛書家には胸をかきむしられる事実だ。電子書籍が一般化しつつあるが、やはり紙の本を読みたいと痛切に思った。ページをめくり文字を追うという知的営為こそ人の文化の歩みなのだから。2019/08/27

パン太郎

4
読書という行為、本の存在が実はどれほど尊いものか。「読書によってわれわれは人間になる。本が奪われるのは、思考を奪われるのと同じ事です。もっとも大事なものを奪う事で、ナチはユダヤ人を滅ぼそうとした」。手にとった方は、ぜひ訳者後書きまで読んでいただきたい。(全ての本ではないにしろ)一冊の本を生み出すことは、命を賭すのに値する仕事なのだと。この本が日本語になったからこそ、私は読むことができたし、こうして感想を書いている。感謝しかない。2019/11/05

ろびん

3
うーん、センチメンタルな気分に浸りたい訳ではなかったんですが。2019/10/20

ihatov1001

1
ナチスによって略奪されたユダヤ人の本にまつわる良書です。焚書だったり、ユダヤ人殲滅の研究のためだったりと様々な理由で本が奪われ続けました。そしてその四散した本の末路も様々で、奇跡的に生き残った本を元の持ち主に返すというプログラムが現代においても続行中なのが興味深いです。 2021/07/23

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