後藤明生コレクション〈2〉前期〈2〉

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後藤明生コレクション〈2〉前期〈2〉

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  • サイズ B6判/ページ数 465p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336060525
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0393

出版社内容情報

「内向の世代」の旗手・後藤明生。その粒ぞろいの作品から、後藤と縁の深い編集委員たちがセレクトした選りすぐりの作品を集大成。週刊誌でゴーストライターをする男は、ある朝、自宅のベランダから見た富士山に名状しがたい衝撃を受ける。衝撃の正体も分からぬまま団地からの脱出を決意した男の脱出行を描いた「誰?」。R団地に住む男のもとに県庁社会教育課からとつぜんかかってきた一本の電話。それは自身が暮らす団地についてのレポート執筆を依頼するものだった。住まいについて考察をめぐらし、住まいとの関係を模索する男の姿を描いた「書かれない報告」。あの外套はいったいどこに消え失せたのだろう? 二十年前に福岡から上京した際に着ていた旧陸軍の外套の行方を求めて、大学浪人時代を過ごした地を訪れた主人公の想念は、生まれ育った朝鮮北部・永興で迎えた敗戦、親の郷里である九州への引き揚げ、筑前での中学・高校時代、学生時代の下宿生活へと“アミダクジ式”に脱線を繰り返しながら次々に展開する。後藤明生の小説作法のひとつの頂点を示す最高傑作「挾み撃ち」ほか、全7作を収録。月報=高田衛・芳川泰久・青木淳悟

誰?
何?
隣人
書かれない報告
結びつかぬもの
疑問符で終る話
挾み撃ち
GOTO? WHO?(島田雅彦)

後藤明生[ゴトウメイセイ]
1932年、旧朝鮮咸鏡南道永興郡永興邑(現在の朝鮮民主主義人民共和国)で生まれる。1946年、38度線を越境、福岡県に引き揚げる。1953年、早稲田大学露文科入学。1955年、「赤と黒の記憶」が第4回全国学生小説コンクール入選。大学卒業後、博報堂を経て平凡出版(現マガジンハウス)入社。1962年、「関係」が第1回文芸賞中短篇部門の佳作となる。1968年、平凡出版を退社し、小説家専業に。1989年、近畿大学文芸学部教授、1993年に学部長となる。1977年に『夢かたり』で平林たい子文学賞、1981年に『吉野大夫』で谷崎潤一郎賞、1982年に『笑いの方法―あるいはニコライ・ゴーゴリ』で池田健太郎賞、1990年に『首塚の上のアドバルーン』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。

いとうせいこう[イトウセイコウ ]
作家・クリエイター。1961年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業後、出版社の編集を経て、音楽や舞台、テレビなどの分野でも活躍。1988年『ノーライフキング』で作家デビュー。1999年『ボタニカル・ライフ』で第15回講談社エッセイ賞、2013年『想像ラジオ』で第35回野間文芸新人賞、第2回静岡書店大賞(小説部門)を受賞。

奥泉光[オクイズミヒカル]
1956年山形県生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。同大学院博士前期課程修了。1986年、すばる文学賞の最終候補作『地の鳥 天の魚群』を「すばる」に発表しデビュー。主な著作に『ノヴァーリスの引用』(第15回野間文芸新人賞)、『石の来歴』(表題作で第110回芥川龍之介賞)、『神器―軍艦「橿原」殺人事件』(第62回野間文芸賞)、『東京自叙伝』(第50回谷崎潤一郎賞)などがある。

島田雅彦[シマダマサヒコ]
1961年東京都生まれ、川崎育ち。東京外国語大学ロシア語学科在学中の1983年『優しいサヨクのための嬉遊曲』が芥川賞候補となり、作家デビュー。1984年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、1992年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、2008年『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。2010年下半期より芥川賞選考委員を務める。現在、法政大学国際文化学部教授。

渡部直己[ ワタナベナオミ ]
1952年東京都生まれ。現在、早稲田大学文学学術院教授。主な著書に、『中上健次論』、『不敬文学論序説』、『日本小説技術史』などがある。

内容説明

R団地に住む男のもとに県庁社会教育課からとつぜんかかってきた一本の電話。それは自身が暮らす団地についてのレポート執筆を依頼するものだった。住まいについて考察をめぐらし、住まいとの関係を模索する男の姿を描いた「書かれない報告」。あの外套はいったいどこに消え失せたのだろう?二十年前に福岡から上京した際に着ていた旧陸軍の外套の行方を求めて、大学浪人時代を過ごした地を訪れた主人公の想念は、“アミダクジ式”に脱線を繰り返しながら次々に展開する。後藤明生の小説作法のひとつの頂点をなす傑作「挾み撃ち」ほか、全7作を収録。

著者等紹介

後藤明生[ゴトウメイセイ]
1932‐1999。1932年、旧朝鮮咸鏡南道永興郡永興邑(現在の朝鮮民主主義人民共和国)で生まれる。1946年、三十八度線を越境、福岡県に引き揚げる。1953年、早稲田大学露文科入学。1955年、「赤と黒の記憶」が第四回全国学生小説コンクール入選。大学卒業後、博報堂を経て平凡出版(現マガジンハウス)入社。1962年、「関係」が第一回文藝賞中短篇部門の佳作となる。1968年、平凡出版を退社し、小説家専業に。1989年、近畿大学文芸学部教授、1993年に学部長となる。1977年に『夢かたり』で平林たい子文学賞、1981年に『吉野太夫』で谷崎潤一郎賞、1982年に『笑いの方法‐あるいはニコライ・ゴーゴリ』で池田謙太郎賞、1990年に『首塚の上のアドバルーン』で芸術選奨文部大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かわうそ

32
そこに物語はなく、いつの間にか移り変わる話題に脈絡もなく、全体の設計図がカッチリひかれているようにも思い難い。にも関わらず、なぜ読めば読むほど面白くなってくるのか謎は深まるばかりです。引き続き要研究。2018/09/30

フリウリ

7
「後藤明生コレクション」の小説編を4→3→1→2と読み、2に収載された「挟み撃ち」が、後藤にとって1つの転換点と(わかる編集に)なっていると感じた。「挟み撃ち」とは両側との関係がそれぞれ膠着して、にっちもさっちもいかなくなる状況である。後藤は、自分自身や身の周りで起こる出来事に「挟み撃ち」という関係性を発見し、苦しみつつ、愉しみつつ、小説化しているように思えた。個人的には、切迫感が後退する後期のほうが好みだが、前期もいい。通読できてよかった。82023/03/22

amanon

4
本書の半分強を占める長編『挟み撃ち』に驚愕。約二十年ぶりの再読だが、こんな多くの仕掛けに富んだ作品だったのか!と。一つは幾度となく引用されるゴーゴリの『外套』が未読だったこともあるが、要するに後藤の作品の読み方を心得ていなかったことが大きいかと思われる。そしてその後藤の作品の醍醐味を見事に解き明かしてみせた島田雅彦の解説が素晴らしい。本書を読んで何となし感じていたことを、鮮やかに言語化するその手さばきに思わず膝を打ちたくなることしきり。一巻目は正直あまりピンとこなかったが、続巻を読むのが楽しみになった。2024/06/28

ナカユ〜、

4
この作家を知ったのは何故だろうと考える、多分名前の後藤明生を「あきお」かな?っと思ったら「せいめい」だったことに驚いたのが、最初だったような気がするw、ま、それはそれとして、第二巻は「?」が強くなって自己解決や結局解決できない話でも、時代と言えばそうなんだが、 引揚げ文学という括りは正直あまり知らないが、(精神的にね)朝鮮、北朝鮮から帰って着た人たちの平平凡凡とできなかった時代の今でいうPTSD談といったところなんだろうけど、2020/03/29

wakabon

1
後藤明生、面白い!こんな小説を書く人だとは知らなかった。まさにリゾーム的?2019/09/15

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